262話 貴方side ページ35
貴方side
ロー…
あなたは私の人生で初めて守りたいと思った。
あの日…
家族も友達も、故郷も…全て失って泣いていたあなたを見た時…
あなたの姿を、全て失ったあの日の私に見えた。
いえ、私は最初から何もなかった…
生まれた意味も、存在する意味も、すべて利用される為だけに生かされた…
私は誰にも救われなかった…
絶望の中で泥と血溜まりを這いずってあの島を出ていき、航海術も何も知らないで船に乗って旅人となった。
あなたがすべてを失う絶望から少しでも遠ざかれるように…
あなたがまた生きる希望を持てるように、
また笑える日が来るように、ずっと側にいたいと思った。
あのような絶望をもう誰にも感じてほしくなかったから…
何があっても、あなたを守り、側から離れないと誓った。
でも……あなたが一番大変な時に、側に居てあげられなくてごめんね…
元気になって、大きく、強くなったローを見られて良かった。
私は、あなたの“自由”の足枷になりたくない。
そんな事になるのなら、私は命を捨てる事だって厭わない。
だってもう私がいなくたって、あなたには心から信頼できる、愛する仲間がいるから。
もし私に何かあったら、私の事は忘れてください…
約束…守れなくて、ごめんね…
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瑠璃アゲハ(プロフ) - 麗さん» 誤字でしたね…訂正しました。指摘ありがとうございます！ (2020年11月21日 13時) (
レス) id: b1b687d56b (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 15ページ やっぱい は誤字ではないでしょうか?? (2020年11月21日 13時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃アゲハ | 作成日時：2020年9月21日 16時
