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41.探偵たちの夜想曲 ページ42

車に急ブレーキがかかり対向車線へUターンする。
このまま追いつくつもりだ…!!

複数の車の間を縫って、目的の青い小型車を視界に捕える。
経験したことの無いカーチェイスに、グリップを握る手に汗が滲む。

『!?沖矢さっ…!!』

安室さんが青い小型車の後ろに着く赤い車を追い抜いた時、運転席に見えた人物。
どうしてここに……!?

考える暇もなく、安室さんは沖矢さんの車を追い越して、青い小型車を追い越そうとしている。

「毛利先生、先生はそのまま右側のシートベルトを締めていてください。蘭さんはシートベルトを外して毛利先生の傍に寄って離れないように。工藤さんもシートベルトを外してこちらに。」

『っまさか……!?』

その言葉で安室さんの考えていることが理解でき、驚きで目を丸くする。
安室さんはそんな私に一瞬視線を向けて言う。

「そのまさか、ですよ。」

彼が本当にやる気なのだとしたら、言う通りにしなければ私は間違いなくタダじゃ済まない。最悪死ぬ。

後ろでは蘭ちゃんたちは困惑しながらも言われた通りに右側によってくっついている。

『っ絶対失敗しないで下さいね…!!』

そう言いながらベルトを外せば、肩に手が回されてグッと安室さんに抱き寄せられる。
そんな安室さんの行動に後ろで小五郎さんが何かを言っているが、私は今から起こるであろう事に対しての恐怖心であまり聞こえていない。

思わず彼のシャツをギュッと握る。

「大丈夫」

耳元でそう囁かれ、次の瞬間には大きな衝撃に包まれた。
車内にガラス片が舞う。

『蘭ちゃん!!小五郎さん!!』

蘭ちゃんたちは大丈夫だろうかと後ろを見れば、小五郎さんが蘭ちゃんを抱き締めて守っている。
その光景に安堵の息を吐けば、腰に回っていた安室さんの手が頭を撫でる。

「自分の事も心配して下さい。」

『あ…は、はい!!す、すみません…!!』

顔を上げれば予想以上の顔の近さに思わず距離をとる。
そんなわの反応に、彼は薄く笑って「出ましょう」と手を差し出してくる。

『〜〜っあ、りがとうございます…』

赤くなった頬に気付かれたくなくて、俯きながらも彼の手を取って外に出た。

外に出れば、新一くんに拳銃を突きつけていたもう1人の女性の犯人がバイクで殴り飛ばされている。

えええええ…それはさすがに……

目の前で起こった過激な光景に開いた口が塞がらない。
それは呆然としている新一くんも同じようだが、今は犯人を吹っ飛ばした人に抱き締められている。

……誰?

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YuasA(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます。先程訂正いたしました! (2022年1月7日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ24で、「電話したもんだな」が「電話わしたもんだな」になっています。 (2022年1月7日 15時) (レス) @page24 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YuasA | 作成日時:2022年1月1日 23時

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