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36.探偵たちの夜想曲 ページ37

…これ違反じゃない?
安室さんの車の後部座席には小五郎さんに蘭ちゃん、そして私。蘭ちゃんの膝にはちょこんと新一くんが座っている。

小五郎さんと蘭ちゃんは賑やかに親子喧嘩をしているが、私は我関せずと外の景色を眺めている。

安室さんに言われるまま車に乗っちゃったけど…私このままついて行ってもいいのだろうか…?

午前中の仕事の影響もあって、ぶっちゃけ頭がそこまで回っていないから新一くんたちに推理は完全に任せている。
というか元々推理は私の役割ではないんだけど…私も優作さんに影響されてんのかな…。

『…』

安室さんの事についても、分からないからことだらけ…。

「さて、着きましたよ。」

気が付けばもう樫塚さんの自宅に着いたようだ。
目の前には立派なマンション。
一応護衛も兼ねているため、玄関前まで彼女を送り届けて引き返そうとしたら…

「ああああ!!トイレ行くの忘れてたっ!!」

と、全力の子供の演技をしだした新一くん。
え…?何この子、いつもこんな演技して蘭ちゃんたち騙してんの…?

初めて見る従甥の演技に思わず小さく吹き出した。
その瞬間私にしか分からないように睨みつけられたがこれは不可抗力だ。

その演技の甲斐あって、せっかくだからお茶でも…と何とか彼女の部屋に入ることができた。
最初からそのつもりで着いてきたんだろうし。

『…!?』

部屋に入った途端、鼻についた臭い。
腐敗臭…!?もしかして部屋のどこかに遺体が…!?
けど臭いとしては薄い…一体どこに…!?

ピリリリリッ

あちこち見渡していたら携帯の着信音がして、小五郎さんたちのいるリビングに行けばちょうど蘭ちゃんが通話をしていた。

「世良さん…!?ごめんごめん、事件でゴタゴタしてたから!……?あ、ごめんなんか声途切れてて聞き取りづらいみたい。」

「!!」

その時、蘭ちゃんの言葉を聞いた安室さんの表情が一変し、蘭ちゃんの通話を切ってしまった。
驚いて蘭ちゃんが声を出しそうになるが、その前に安室さんは静かにするように指示をし樫塚さんに言う。

「圭さん、この部屋盗聴されてるかもしれません。」

まさかの発言に小声ながらも驚く樫塚さん。
蘭ちゃんもどうしてそんな事が分かるのか疑問に思ったようだ。

「さっきの蘭の携帯だな。盗聴器が仕掛けられていると携帯が繋がりにくくなる事があるんだ。」

『そうなんだ…。』

安室さんが全室を回って盗聴器を探し出すと提案したが、樫塚さんは別部屋を片付けるとリビングを出て行った。

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YuasA(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます。先程訂正いたしました! (2022年1月7日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ24で、「電話したもんだな」が「電話わしたもんだな」になっています。 (2022年1月7日 15時) (レス) @page24 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YuasA | 作成日時:2022年1月1日 23時

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