10.ウェディングイブ ページ11
「高校時代の悪友、毛利小五郎だ。」
「初めまして、初音です。」
伴場さんが小五郎さんを紹介し、初音さんも自己紹介をしながら正面の先に座る。
…初音さんめちゃくちゃ美人さんじゃん。こんなお嫁さん欲しい。
顔面偏差値の高い母親と一緒だったからか面食いの気質がある私は美人に目がない。
「となると、隣の3人は毛利さんの…」
初音さんがそこで言葉を切って私たちを見る。
その視線に蘭ちゃんは姿勢を正して自己紹介をする。
「娘の蘭です!」
「…居候のコナンです。」
言いづらそうな新一くん。
そりゃ言いづらいよね…。
『私は医師の工藤Aです。以前伴場さんと病院で知り合いまして…今日結婚式の前夜祭だと聞き、飛び入り参加させていただきました。あ、これささやかなものですがドイツのワインです!』
伴場さんたちにワインを差し出しながら言えば、嬉しそうにワインを受け取ってくれた。
「あら、貴女が工藤さんだったのね!話は聞いていたのよ!毛利の知り合いに美人な女医がいるって。もう妬けちゃうくらい自慢してたのよ。」
クスクス笑いながら話す初音さんに、照れくさそうな伴場さん。
『ありがとうございます!!でも美人とは程遠いので過大評価しすぎですよ!』
そう言えば「え…?」と周りからキョトンとされてしまった。
え?いやだって美人って蘭ちゃんとか初音さんのことを言うわけで…
「あ、お2人は一目惚れって聞きましたけど!」
蘭ちゃんが思い出したように話題を切り替える。
え、なんか私変なこと言ったかな?
「あぁ、出会った瞬間に運命を感じたよ。」
「やっと会えた…って感じがして。」
「何しろ、誕生日も血液型も境遇も同じでね。」
「たまに黙っててもお互いの考えていることが分かったりするのよ!」
へぇ…そんなに運命を感じることもあるのか…。
にしても、話だけ聞くとそれって…
一瞬頭に浮かんだことを咄嗟に振り払う。
そんなわけない、だって2人が知り合ったのは偶然だし。
それに明日はもう結婚式なんだから。
「お待たせしました。」
2人の話に蘭ちゃんが微笑ましそうに頷いていると、さっきドリンクを持ってきてくれた店員さんがケーキを持って来てくれた。
が…
「あっ…!」
ガシャンッ
持ってきてくれたチョコケーキが伴場さんの膝に落ちてしまった。
「すっすみません…!」
「うわっ…たく、ズボンにベッタリだぜ…」
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YuasA(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます。先程訂正いたしました! (2022年1月7日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ24で、「電話したもんだな」が「電話わしたもんだな」になっています。 (2022年1月7日 15時) (レス) @page24 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YuasA | 作成日時:2022年1月1日 23時