告白の練習 遊戯 ページ24
「君が、好きだよ…！」
放課後、誰もいない教室で吐かれた甘い言葉。
だが、その甘い言葉を受け止める相手はいない。
「……どう？もう1人の僕」
『もう少し感情を込めた方がいいんじゃないか？』
「例えば、どんな風に？」
『……叫んだりとかか？』
「えぇ！？恥ずかしいよ……」
彼──武藤遊戯──は、クラスメイトのAに恋をしており、今は彼女への告白の練習をもう1人の彼としていた。
最も、他人から見えるのは生身の遊戯ただ1人なので、傍から見たら1人で何も無い所へと向かって話している変人だ。
『とにかく、もう1回やってみようぜ、相棒』
「そうだね。……よし、頑張るぞ！」
そう意気込んで、大きく息を吸い込む遊戯。そして──
「Aちゃん、僕は、君が好きです！！」
真っ赤になりながら、校舎内に響き渡るような大きな声で吐き出した感情。
「……今度はど──」
またもう1人の彼に出来を聞こうとすると、バサッと何かが落ちる音がした。
遊戯ともう1人の遊戯が音のした方向を見ると、そこに居たのは、今まさに遊戯が頭の中で想像していた人物だった。
「Aちゃん！？」
「えっ…と……」
どんどん顔が赤くなるAに比例するかのように熱を持ち始める遊戯の頬。
いつの間にかもう1人の彼は心の部屋へと舞い戻っており、教室という名の空間には、事実上遊戯とAの2人きりの空間となった。
「あ、あの……」
「……聞かれちゃったなら仕方ないね。」
「え？」
冷静にぽつりと呟く遊戯に、Aが聞き返す。
「Aちゃん、さっきも言った通り、僕は君が好きだ。」
先程の慌てていた遊戯はどこへやら、今はまるで決闘をしている時のような冷静さと真剣な顔をしている遊戯がそこに居た。
「いつも君を目で追いかけて、気がついたら君の声、君の笑顔、君の姿を思い出して、「好きだなあ」って思う日々なんだ。」
「ゆ、遊戯……」
これ以上は言わないでくれと言わんばかりに頬を染め上げたAに、遊戯は容赦なく直接攻撃を決め込んだ。
「Aちゃん、もう一度言うよ。僕は君が好きだ。言葉なんかじゃ図りきれない程に、愛しているんだ。だから、僕と、付き合ってください。」
真剣にAを見つめる遊戯の瞳。その瞳から、Aは目を逸らす事など出来はしない。
「……私でよければ、よろしくお願いします」
長考の末、彼女から出た言葉。
その言葉に、遊戯は喜びを隠さなかった。
これから始まる少年達の青春の1ページを、燃える太陽が見守っていた──。
──────
遊戯さんには熱い告白をして欲しいです。
王子には似ても似つかない 闇マリク→←絶対に落としてみせる バクラ
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ハルカ - ありがとうございます(*^_^*)とても良かったです(*^_^*) (2020年1月17日 14時) (
レス) id: bf9f87e973 (このIDを非表示/違反報告)
白米(プロフ) - ハルカさん» ただ今更新致しました。お時間ある時にでもご閲覧くださいね。 (2020年1月17日 13時) (レス) id: 93bfd3f927 (このIDを非表示/違反報告)
白米(プロフ) - 蓮さん» 遅くなりすみません。もったいないお言葉ありがとうございます！満足していただけたようで何よりです！ (2020年1月17日 13時) (レス) id: 93bfd3f927 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - よろしくお願いしますm(_ _)m無理しないようにゆっくり書いてください(*^_^*) (2020年1月14日 21時) (レス) id: bf9f87e973 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - いやもう神ですか！？海馬くんが…海馬くんが…(語彙力崩壊)本当にありがとうございました！！ (2020年1月14日 21時) (レス) id: f38bb46244 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白米 | 作成日時：2019年11月24日 9時
