ピンクの薔薇に込めたもの 闇遊戯�� ページ2
「遊戯はここで待っててね」
「？あ、あぁ……」
悪いと思いながら店内へと足を向かわせる。
出来るだけ早く済ませようと、目当ての花を店員さんに伝えて、簡易包装してもらった。
会計を済ませ、彼がいる場所へと戻る。
「遊戯！」
「！A、早かったな」
「遊戯を待たせてるからね」
「気を遣わなくても良かったんだぜ？」
「それはダメだよ。遊戯は大切な友達なんだから」
「ありがとな。Aもオレにとっては大切な友達だぜ！」
そこまで言い終えて、彼は私の手にあるピンクの薔薇に目を投げた。
「それは？」
「これは遊戯にあげるやつだよ」
「わかった、今相棒に──」
「待って待って！」
「？」
『武藤遊戯』に人格を交代しようとする彼を引き止める。
全く、変なところで鈍い。みな決闘者は皆こうなのだろうか。
「相棒へのものじゃないのか？」
「違う、これはもう1人の遊戯に渡すためのものなの！」
「オレへ？オレは何かしたか？」
「うん、私に色々教えてくれたから。貴方にとっては普通のことなんだろうけど、私の知らないことをたくさん教えてくれた貴方にとても感謝してるの。」
そこで1度言葉を区切る。
「だから──受け取って貰えたら…嬉しいな」
途中、私の言っていることが告白じみていたことに気がついた。恥ずかしくなって、語尾が小さくなっていく。聞こえていただろうか。
「…──わかったぜ。ありがとう、A。大切に育てるな」
「！受け取ってくれてありがとう！」
断られるかと思っていたが、無事に渡せたようで良かった。
「じゃあ帰ろっか！」
「ああ！」
オレンジに染まる空の元を歩いていく。
長く伸びた2人の影が、その影を作り出した本人たちを見守っていた──。
(「相棒！Aから薔薇の花を貰ったぜ！」
「わ！ほんとだ！綺麗だね、もう1人の僕！」
「そうだな！さっそく生けようぜ！」
「うん！……あれ？」
「どうかしたのか？相棒」
「メッセージカードが入ってるけど……」
「けど、なんだ？」
「ヒエログリフで書いてあって……読めない……」
「少し見せてくれないか？」
「うん」
「…これは……」
「どうしたの？」
「花の名前と花言葉が書いてあるぜ…」
「本当！？なんて書いてあるの？」
「『ピンクの薔薇の花言葉は感謝、幸福』……」
「感謝は分かるけど幸福って……もしかして、Aちゃん、キミのこと好きなんじゃ……」
「それはないと思うぜ」
「そうかなぁ……」)
ピンクの薔薇の花言葉は“感謝“ “幸福“──。
しとやかな可愛さ 海馬瀬人→←ピンクの薔薇に込めたもの 闇遊戯
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハルカ - ありがとうございます(*^_^*)とても良かったです(*^_^*) (2020年1月17日 14時) (
レス) id: bf9f87e973 (このIDを非表示/違反報告)
白米(プロフ) - ハルカさん» ただ今更新致しました。お時間ある時にでもご閲覧くださいね。 (2020年1月17日 13時) (レス) id: 93bfd3f927 (このIDを非表示/違反報告)
白米(プロフ) - 蓮さん» 遅くなりすみません。もったいないお言葉ありがとうございます！満足していただけたようで何よりです！ (2020年1月17日 13時) (レス) id: 93bfd3f927 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - よろしくお願いしますm(_ _)m無理しないようにゆっくり書いてください(*^_^*) (2020年1月14日 21時) (レス) id: bf9f87e973 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - いやもう神ですか！？海馬くんが…海馬くんが…(語彙力崩壊)本当にありがとうございました！！ (2020年1月14日 21時) (レス) id: f38bb46244 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白米 | 作成日時：2019年11月24日 9時
