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"ご飯いこう!夜暇でしょ!?行けるよね!!"
同期にそんなことを言われたら2人でだと思わない?
「ねえサチちゃん!どういうこと!」
サ「まあまあAはいるだけでいいから!」
「いや、ダメでしょ」
サ「ほんとにお願い!私これに掛けてるから!タダ飯タダ酒!Aはご飯食べてるだけでいいから!」
冷や汗が止まらない。雄登絶対怒るじゃん。
同期とご飯行くって連絡しただけなのに!合コンなんて知らないじゃん!
帰ることも出来ないし困った。…まあ?でも?タダ飯なら?うん、美味しいもの食べちゃえ!
【位置情報】
ここでご飯食べてる!また連絡する!
この前散々怒られたからね。もう先に送っとこう。
迎えにこいってこと?
何時くらいになりそ?
まだわかんない、あとで連絡する
は〜〜〜、皆そこそこ盛り上がってるけど…帰りたい!!
「Aちゃんは趣味とかあるのー?」
「ないです」
「それ美味しい?」
「美味しいですよ」
「俺も食べよっかな〜」
中身の無い会話だな!喋ることないし興味もないしお酒はどんどん進む。
あー、やばい。飲みすぎたかも。
サ「A飲みすぎじゃない?大丈夫?」
「…ムリ」
サ「もう帰る?ていうか帰った方がいい!本当にごめん!またお礼するから!」
貧血で視界はグルグル。これ立てないかも。調子乗りすぎた。
「俺送っていこうか?」
「大丈夫デス…」
「いやでも1人無理っしょ(笑)」
「本当に大丈夫なんで、」
ヤダ触んないで、って思った瞬間にフワッと頭に置かれた優しい手。
『迎えに来たんで大丈夫です』
「ゆーとだ、」
『Aのバカ、飲みすぎダメって言ったじゃん』
サ「すみません…!私が無理言って連れてきたんで…A悪くないんで!全部私が悪いんで!」
『いやいや、』
くそう、なんかイケメンだ。
雄登に手を引かれて店を出る。あれ?時間教えてないのになんで今来たんだろう。
『歩ける?』
「…あるけなーい」
『歩けてるじゃん』
「ゆーとー」
『なんだよ』
「ごめんね」
『何が?』
「ゆーとぉ、」
『同期の子がAのスマホから連絡くれたの』
「んぇ、?」
『まあAのことだし、断れなかったんだろうなって』
家に着いて、ソファーに寝転がされ水を渡される。
いや、諸々含めて優しいかよ。
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作者名:スナ | 作者ホームページ:http://twitter.com/6BiBiBiBiBiBi6
作成日時:2022年1月16日 20時