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『なんかしんでる人いるんですけどー』
バイトから帰宅するとソファーに屍…ではなく俺の嫁。
ピクリとも動かないAに20年の付き合いの俺は察する。あれあれ、あれの日だ。
『Aただいま、なんか食べた?』
「まだ」
『俺が作ってあげる!…と言いたいところですが大人しく出前を頼もうと思います』
何食べるー?と聞くも返答無し。なんか食べやすいものがいいよね。
「しぬ」
『もうしんでたけど』
「血祭り」
『言い方』
「今月ひどいわ」
『ん〜そっか、しんどいね』
死にかけのお腹をよしよししながらブランケットをかけたらキレられた。
確かに夏にブランケットは暑い。それはまじでごめん。
どうやらあったかくすればいいものではないらしい。
どちらにせよソファーだと余計腰もお腹も痛くなるでしょ。
Aを抱き上げてベッドまで輸送。途中で重いフリしたらまたキレられた。
「ゆーと」
『なんですかー姫ー』
「……気まぎらわせてくれてありがと」
『何の話?』
「なにそれダル」
『いやまあ笑えば生きれるって(笑)』
「お腹空いたポテチ食べる」
『え、今から!?それだったら夜ご飯ガッツリ食べようよ』
「マックね」
『決定』
お粥?雑炊?とかお腹に優しいもの考えてたのは甘かった。
腹痛と空腹は別らしい。
「キリキリする」
『それストレスじゃね』
「なんで抱きしめんの!?」
『可愛いから?ハグはストレス解消って言うし?』
「普通に生理痛なんですけど」
『ナスパワーで治るっしょ?ほら治った』
「血が足りない!貧血!」
『うんうん落ち着け』
ガッツリご飯食べた後は、お腹痛いから寝る!と横になり。
代われるもんなら代わりたいけど無理だから、とりあえず俺はAの機嫌取りを頑張ろうと思う。
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作者名:スナ | 作者ホームページ:http://twitter.com/6BiBiBiBiBiBi6
作成日時:2022年1月16日 20時