繰り返しに日々にサヨナラ

22 チューリップside ページ23

部屋を出て長い廊下を栄治さんと並んで歩く。

いつもだったら歳上の人と歩くときはその人の一歩後ろを歩くけど、そうしたら栄治さんが｢並んで歩こうよ｣って言ってくれた。

本当にこの人には驚かされるな。


な｢誰も歩いてないね。｣


栄｢みんな仕事に出たんじゃないかな。仕事に行くならこの時間じゃ遅いもん。｣


な｢そうなんだ。｣


栄｢まあここの他にも部屋がある場所があるから、みんな仕事ってわけじゃないんだけどね。そうだ、ここのことはどのぐらい知ってるの？｣


な｢ん〜と、部屋の間取りとかの説明とどんな人と一緒かみたいなことと、、、待ってそんぐらいだわ。｣


栄｢えっ部屋に案内される時に少しは説明されるよね？聞てなかったの？｣


な｢緊張してたんだって!」


栄治さんが言うように、入社式の後部屋に案内してくれた人がいろいろ説明していたけれど、それ以上に緊張してて全然聞いてなかったんだよね、、、。

入社式でも新人研修のことは伝えられたからそん時でいいかなって思っちゃったんだよね。

最悪同じ部屋の人に聞けばいいと思ったし。


栄｢そうなの？(笑)じゃあほぼ知らないんだね。新人研修の日時は教えてもらった？｣


な｢うん。えっとね、、、確か来週の月曜だって言ってたよ。｣


栄｢結構日にちあるね。じゃあそれまでに予習として覚えられることは覚えちゃおうか。そうすれば研修の時に覚えることも減って、みんなみたいに何も覚えずに帰ってくるなんてことないだろうし。｣


な｢みんな言ってたけど、新人研修ってそんなに大変なの？｣

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