ー 第三特異点 34 ー ページ9
アルジュナに続き、
エウリュアレもまた、矢の雨を注ぐ。
「ま、黒髭本人に当てるより、
他の誰かに当てた方がいいのは確かよね」
エウリュアレのその矢を前に、
黒髭は部下へ忠告していた。
「同士諸君!
エウリュアレちゃんの矢に当たったらブチコロスからね!!」
だが、
よくわからない言葉に首を傾げた部下の海賊に、
エウリュアレの放った矢が当たる。
「あ!?あ!?あぁあ!」
刹那、彼らは体の向きを変え、黒髭たちに向かう。
「お前ら、お前らァ!
エウリュアレ様のために!死ねェ!」
そのまま乱闘になだれ込む。
「厄介な!」
ーーあいつら、
女神の矢を白いアーチャーの矢にまぎれ込ませてやがる!
マスターの作戦か!?
ランサーは矢をかわしながら船上をすり抜けていく。
「アン氏!アン氏〜!撃ってちょんまげ!」
「・・余計な茶々が入らなければそのつもりでしたわよ」
黒髭が、ノリよく、
ヨロシクゥ!などと告げている。
「多少はうまくいったか・・次!」
秋が叫ぶ。
「ハァイ♪」
アルテミスがこたえ、黒髭の目前に。
「天使や・・天使がおる・・」
相変わらずとても気持ちが悪い。
「私、アルテミスでーす!
みんな、射殺しちゃうぞー!」
アルテミスが、素晴らしい笑顔で言った。
「サーヴァント・・・!?」
幼き彼女が慌てる。
その間にも、
次から次へと乗組員は撃ち抜かれていく。
「あいつ、
最初から仲間を乗り込ませるつもりで、
アーチャーの宝具とあれだけの矢を・・・!」
「メアリー!大丈夫ですの!?」
「アンはそのまま射撃続行!」
ーーメアリーが駆け出す。
「船上からの矢雨、
まぎれ込ませた洗脳型宝具、
乗り込ませたサーヴァント・・・
ーー遠距離を利用して、
アーチャー特有の能力で、ここまで?
あいつら、どこまで頭がまわるんだよ!」
その足元を、
ーーオリオンがすり抜けていく。
海賊の一人が、メアリーに向かい叫ぶ。
「もうすぐ砲弾が届く距離まで近付く!
弾薬庫からありったけの予備弾を持ってくるぞ!」
「ほいほい、案内してちょうだいな、っと」
メアリーが、ついにアルテミスの正面へ。
「あら、お嬢さん。
接近戦に持ち込まれると、私、困っちゃう!」
「見たところ、
アンタもアーチャーみたいだからね!」
ーーアルテミスはにっこりと微笑んだ。
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爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - 初コメ失礼します。今日でこのシリーズ全てを読ませていただきましたが、アルジュナとマスターくんの歪んだ愛という感じがとても好きです。更新お待ちしております (2020年12月11日 21時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
ikumi - この作品を一年くらい前から読ませて頂いております。本当に大好きです。頑張ってください。 (2020年8月6日 22時) (レス) id: 004e366c69 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - この作品が大好きです。更新待っています。 (2020年4月5日 16時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
遊藍 - 記載しました通り、以降、こちらからのコメントは控えさせて頂きます。不快な思いをされた方には申し訳ありません。ご迷惑をおかけしました。楽しんで頂けている読者様、いつもありがとうございます。それでは失礼いたします。 (2019年10月9日 8時) (レス) id: f13869b6c2 (このIDを非表示/違反報告)
遊藍 - ももさん» 成る程、申し訳ありません。そういった捉え方をされることもあるのだとわかりました。気をつけます。ですので、これ以上のコメントは控えさせて頂きますね。お言葉を頂き、ありがとうございました。 (2019年10月9日 8時) (レス) id: f13869b6c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遊藍 | 作成日時:2019年5月8日 1時