また君と一緒に

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炭治郎side




４月、緑の制服に腕を通し歩く



新品の服の匂いと桜の柔らかい匂いが鼻を掠める



門の前に着くと大きな桜の木が咲いていた









炭治郎「わぁ、凄い立派な桜だなぁ！懐かしい」









暖かく優しい風に吹かれて桜の花弁がハラハラと舞う



最初のクラス発表の表を見たくて探すが



何せ敷地が広くて道に迷ってしまう









炭治郎「あれ？？また桜の前まで来てしまった」









そしてキョロキョロとしていると



さっきはいなかった人影を見つける



桜の木の下で空を見ていた人に駆け寄る









炭治郎「すみません、道に迷ってしまっ…て…」









その時香った優しい嗅いだことのある匂い



声をかけた人はゆっくりとこちらを振り返る



その人を見た時思わず息を呑んだ



腰まである綺麗なグレーの髪に透き通る瞳



陶器のような白くて綺麗な肌と長い手足



一発で分かった、ずっと探してた



ずっと会いたかった人









A「あぁ、新入生か。ここを真っ直ぐ行って突き当たりを右に行けばクラス表が貼ってあるよ」









落ち着いたその中に優しさを含む声



間違いないAさんだ



また会えた…ずっと会いたかった









炭治郎「あの…！もしかして、Aさん…？」














また炭治郎と呼んでくれると期待した



また優しく笑いかけてくれるって



けど









A「あー…すまない、何処かで会ったか？」







炭治郎「え…」









やっと会えた貴方は困ったように笑って



なんで名前分かったんだろうと考えている



俺が会いたかった人は記憶が無いと共に



微かに嘘の匂いがした＿

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