Until I find true love (ページ7)

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episode6 ページ7

高地side

Aとは10年以上の長い付き合いだ。
お互い恋愛感情はない【親友】

親友ならではの近さでAのことを見てきて分かったことがいくつかある。

一、ブラコン

本人は自覚が無いようだが俺が出会った頃には既に弟の北斗を溺愛していた。
今のAの仕事も少し影響を受けただけと本人は言っているが、北斗に「本に囲まれて働いてるA見てみたい」と言われたことが決め手だと知っている。

『北斗かわいい』
『北斗が最近更にかっこよくなった』

Aと話していると必ず出てくる弟の名前。
おかげで俺も北斗のことはよく知っている。

二、変わり者

ペットはウーパールーパー。実家暮らしの時はイモリを飼っていた。
一人で動物園や水族館に行ってしまうほど動物好き。

好きなキャラクターはシャケの切り身。
切り身ってもうしんでんじゃん。と言ったらキレられたことがある。

彼氏に貰った花束を俺の家に押し付けに来たこともある。
気持ちは嬉しいけどたまにしか飾らない花のために花瓶を用意したくないらしい。

三、面倒くさがり

『まぁいいか』『なんとかなる』が常に頭の中にある。考えるのが面倒くさいらしい。

友達としてはかなり付き合いやすいタイプだと思う。
ただそれが仇となっているのかまともな恋愛をしているのを見たことがない。

告白されれば初対面の人でも付き合うし浮気されても“まぁいいか”でそのまま放置、振られたら引き留める事もなくあっさり終わる。
最長3ヶ月半。最短2日。
恋愛で悩んでいるのを一回も見たことがない。

四、意外と真面目

待ち合わせをすると必ずと言っていい程Aは先にいる。
たまたま俺が先に着いた時は遅刻をした訳ではないのに俺を見つけるなり全速力で走ってきて謝られた。

二年程前いつも通りあっさり彼氏と別れたのを見兼ねた俺は一度だけAを叱った。
話を聞くと断ったら相手を悲しい気持ちにさせると思ったらしい。
付き合ってから自分に気持ちが向いてないことに気づく方が悲しいと思うと話すとAはそれ以降ガードが固くなった。俺の知る限り自分に向けられる好意は全て跳ね返している。

Aは俺から見てもかなり美人だ。

面倒くさがりで天然で我儘なとこはあるが根の性格は悪くない。
だからこそいい加減ちゃんと恋愛してほしい。

Aに恋愛相談をされるのが俺の目標だ。

密かに友達くんに期待している。