episode42 ページ43
優「北斗、慎太郎にもうすぐ着くってメッセージ送っといて」
北「はーい」
今は優吾の車で慎太郎くん達を迎えに行ってる途中。
優吾の運転は快適で眠くなる程乗り心地が良いから好き。
ただ今日に限っては文句を言いたいことが一つある。
私はなぜか三列シートの一番後ろに座らされている。
優吾が運転する時はいつも助手席なのに。
ちなみに北斗は二列目。
〜この席になった経緯〜
今朝北斗と一緒に優吾の家に行って車に乗り込む時、いつも通り助手席に乗ろうとすると
優「あ、今日A後ろ」
『なんで？』
優「多分ジェシーがそこ乗るから」
『はーい』
まぁ、ジェシーくんは優吾大好きだから助手席を空けるのは納得。
なので既に二列目に乗っていた北斗の隣に座ると
北「後ろ行って」
『なんで！？』
北「俺、樹の隣がいい」
『じゃあ私端っこ座るから交換して？』
北「俺真ん中嫌だし。俺とAで樹挟む感じでいいならそこ居ても良いよ。樹初めて会うんでしょ？気まずいならAは後ろ行って」
『…わかったよ』
とこんな感じで三列目に座らされている。
今日の北斗冷たい。
そんなにジュリくんが好きなのかな？
お姉ちゃんは応援するよ。
北「あなた今変なこと考えてなかった？」
『…考えてませーん』
北「…それ、綺麗だね」
北斗が指さしたのは私のバッグに付いてるクリオネのストラップ…慎太郎くんとお揃いの。
『でしょ？つい買っちゃった笑』
北「昨日どうだったの？」
『楽しかったよ！ナマコとかヒトデ触れたし！慎太郎くんも一緒に触ってくれたんだよ！あと、塩ソフトも美味しくて！また絶対一人で行くから年パス買うか悩んじゃった笑』
北「一人で行かなくても慎太郎誘えばいいじゃない」
『うーん』
北「なに？何かあるの？」
『…断られたらショックかな〜と笑』
北「高地に断られてもしつこく誘ってるくせに？」
『優吾と慎太郎くんは違うじゃん』
優「なにー？」
北「Aが慎太郎に遊びの誘い断られても高地みたいにしつこくは言えないって」
優「扱いの差エグくね？笑」
北「慎太郎、Aの誘いは断らなそうだけどね」
『そうかなぁ』
優「断られたら仕方なくね？」
『だからーそうなったらショックじゃん？て話』
優「そんなガラスのハートだったっけ？笑」
北「いや、鋼だね」
『…』
二人は私のことをなんだと思ってるんだ。
でも、私自身がこの気持ちに一番戸惑ってるのかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゅーり | 作成日時：2023年8月12日 9時
