episode39 ページ40
アイスを食べ終わった私達はお土産を見ている。
『明日持って行くのこれとかどうかな？』
慎「うん…いいと思う。俺買ってくるよ」
『…ありがとう』
アイスを食べてる途中から慎太郎くんがあまり喋らなくなった。水族館に来た時より元気もない。
私何かしちゃったのかな。
『…かわいい』
優吾のお土産を決めてストラップコーナーの横を通るとクリオネのペアキーホルダーを見つけた。
緑と黄色のペアって珍しい。
それを手に取ってそのままレジへ向かった。
お土産を買って水族館を出てからも慎太郎くんは元気がない。勿論、帰り道に手を繋がれることもない。
『水族館楽しかったね！連れて行ってくれてありがとう！』
慎「うん」
『私、あの水族館また1人で行っちゃうかも！ナマコの触感クセになっちゃった笑』
慎「…」
『…あ、さっきねクリオネのスト「あのさ」
慎太郎くんにクリオネのストラップを一つ貰ってくれないかと聞こうとすると遮られた。
『どうしたの？』
慎「Aさんと高地って本当に親友？」
『うん、親友だよ？なんで？』
慎「Aさんはそう思ってても高地は？高地の本当の気持ちなんか分からなくない？」
『どういうこと？』
慎「そのスニーカー。親友って言っても誕生日じゃないのにわざわざ買いに行くと思えない」
『…』
慎「Aさんが気づいてないだけで高地はAさんのこと好きなんじゃない？」
『それは無いよ笑』
慎「なんで？」
『…高2の時振られてるから？笑』
慎「え…？」
『“Aとは友達、なんなら親友としてこの先も色んなことしたい”って笑 だから優吾が私のこと恋愛の意味で好きになるのはあり得ない』
慎「…もし、今、高地に告白されたら付き合う…？」
『絶対付き合わない！』
慎「え！即答！？」
『そりゃそうだよ！今更優吾に恋愛感情持てなんて言われても無理！それに今は慎太郎くんのこともっと知りたいから』
慎「俺…？」
『誰かと水族館に行くの久しぶりだったの。元彼と行った時は全然楽しくなかったんだけど今日すごく楽しくて。一緒に行ったのが慎太郎くんだったからかなって。だからもっと慎太郎くんのこと知りたいなって思ったの』
慎太郎くんが真っ直ぐ気持ちを伝えてくれてるから私も素直に伝えたかった。
うまく伝わったかな。
優吾に振られたこと初めて人に話しちゃった笑
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作者名：きゅーり | 作成日時：2023年8月12日 9時
