episode38 ページ39
慎太郎side
A「なんで私がカップの方が好きなの知ってたの？」
『たこ焼きの日に高地がアイス選んでる時コーンのアイス一個も選ばなかったからそうなのかなって』
A「よく見てるね」
そう言ったAさんがなんとなく嬉しそうな顔をしてるのは俺の気のせい？
A「後でお土産見ていい？」
『いいよ！』
A「明日慎太郎くん達も行くんだよね？みんなで分けられるお菓子とかでいいかな？」
『何でも大丈夫だと思うよ！一緒に探してみよう』
A「うん！そういえばジュリって誰？」
『そっか！Aさん樹会ったことないのか！』
A「なーい」
『きょもと美容院で働いてるやつなんだけど』
A「あ！田中ジュリって人？大我の従兄弟の」
『そう！』
A「私、会ったことないけど大丈夫かな」
『樹良い奴だから大丈夫！』
A「慎太郎くんが言うなら大丈夫か！笑」
俺が言うなら大丈夫って、俺のこと信用してくれてるって思っていい？
Aさんの一つ一つの言動に嬉しくなる。
それに今日のAさんはずっと嬉しそうな顔をしてて自惚れそうになる。
もしかしたら俺のこと好きになってくれたんじゃないかって。
美味しそうにアイスを食べるAさんを見ながらそんなことを考えていたら爆弾が落とされた。
A「優吾のお土産どうしようかな…靴のお礼しないと」
『靴？』
A「うん。このスニーカー優吾がくれたの。デート楽しめるようにって」
『へぇ…』
普通誕生日でもないのに友達にスニーカーなんかプレゼントする？
しかもそのスニーカー2万近くするよね？
『…高地、優しいね』
A「普段は結構雑な扱いするくせにね笑 服の相談した時にぺたんこの靴ないって言ったから買ってくれたみたい」
『…』
A「昨日、急に家来たと思ったらこれ置いてさっさと帰っちゃったんだ」
『そうなんだ…』
Aさんは親友…なんだよね？
どういう気持ちでAさんにスニーカーをあげた？
もしかして高地はAさんのこと好きで俺への牽制のつもりで…？
嫌な考えばかりが巡ってしまってAさんの話にまともな返事が出来なかった。
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作者名：きゅーり | 作成日時：2023年8月12日 9時
