Until I find true love (ページ35)

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episode34 ページ35

慎太郎side

あと5分…

あと3分…

あと1分…

“今日の講義はこれで終わります。レポートは…”

終わった！

講義終了の声と共に荷物をカバンに詰め込み講義室を出た。

待ち合わせは大学から少し離れた所にあるカフェ。時間は講義が終わる時間の20分後にしてるからまだ余裕はある。
Aさんを待たせたくないので早歩きで門に向かっていると

〈待ち合わせっすか？俺一緒に待ちますよ！〉

A「いや、向こうで待ち合わせなので大丈夫です」

〈えー、一人で待つの寂しくないっすか？〉

A「寂しくないです」

〈ぜってー寂しいっすよ！〉

同じ大学の奴がAさんをナンパしてた。

『A』

A「あ、慎太郎くん」

『お待たせ。行こ？』

A「うん」

〈お前知り合い？紹介してよ〉

『俺のだから無理。じゃーね』

そのままAさんの手を引いて待ち合わせ場所のカフェに入った。

『さっき呼び捨てしちゃってごめんね。あと手も』

A「全然！助けてくれてありがとう」

『待ち合わせ時間まだだよね？来るの早くない？』

A「私待たせるの嫌いで…いつも10分前には着くようにしてるんだ」

『いつもなのかー笑楽しみで早く来てくれたのかなってちょっと期待しちゃった笑』

A「楽しみにしてたよ？慎太郎くんと電話したあと優吾に何着ればいいか相談したし…」

俺と出掛けるから服悩んでくれたってこと？

高地に相談したってのが気になるけどそれを差し置いたらすっげー嬉しい。

しかも…

『リンクコーデみたいになったね笑』

A「あ、本当だ…被っちゃったね笑」

Aさんは白のTシャツにカーキのスカート、俺は白のTシャツにカーキのパンツ。これ完全にカップルに見えるよね？

俺、今ニヤけてないかな。

A「慎太郎くーん？」

『あ、ごめん。深海魚いる水族館こことかどう？最近出来たみたいなんだけど近いし良いかなって』

A「行ってみたい！」

『決まり！時間微妙だしお昼向こう着いてから食べようか』

A「そうしよう！早く行こ！タカアシガニいるかな〜」

行く場所が決まったらAさんのテンションが高くなった笑

Aさんは年上ってこと忘れるくらい子供っぽくなる時がある。それがきっとAさんの素でもあるんだろう。その顔が俺に向けられたことが嬉しかった。

テンション高めのAさんとカフェを出て水族館へ向かった。