Until I find true love (ページ25)

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episode24 ページ25

慎太郎side

A「北斗の手こんな感じかなぁ」

Aさんは俺の手を北斗の手の形にしようとしてるらしい。
手触られてるのは嬉しいけどちょっと複雑…笑

高地が帰ってから十数分ずっとこんな感じで俺の手をいじってるAさんとされるがままの俺。

“ピコン”

優吾北斗のこと延々と話されるから良いタイミングで切り上げて風呂入れよー

優吾タンスの一番下に俺のジャージ入ってるから使っていいよ。
バスタオル使ったら洗濯機の横のカゴに入れとけば大丈夫だから。

よく分かってんだなー。

親切心で言ってくれてるのは分かってるけど高地との差を突き付けられたような気がした。

『Aさん？』

A「んー？」

『俺のこと名前で呼んで？』

A「森本くんって呼んでるよー？」

『慎太郎て呼んで』

A「森本くんじゃだめなの？」

『だめ』

A「なんでー？」

『好きな子には名前で呼ばれたい』

A「んー、私はやめといた方がいいよ」

　

Aさんが俺の手を離したが次は俺がAさんの手を取った。

『そんなに好きになられるの迷惑？』

A「迷惑じゃないよ。嬉しい」

『じゃあなんで？』

A「私、本気で好きなったことないから。いつも告白されたら“まぁいいか”で付き合ってたんだ〜優吾に怒られてやっとそういうのやめたの。私、多分恋愛向いてないんだよ笑」

『Aさん。俺のことちゃんと見て？俺、頑張るから』

A「でもな〜」

『でもはナシ！Aさん買い物してる時俺のこと躱そうとしたの高地に聞いたからね？』

A「ごめんなさーい」

『本当にごめんなさいって思ってるなら俺のことちゃんと見て？』

A「わかったよー。慎太郎くーん」

そう言ったAさんは俺の手をぎゅっと握った。

よし、言質は取った。名前も呼んでくれたし。

そろそろAさんと物理的な距離を取りたい。

俺男の子だからさ！好きな子にずっと触られてると…ね？

『Aさん、シャワー借りてもいい？』

A「いーよ！お布団敷いとくねー」

高地の言う通りすんなり手を離された。

俺も高地ぐらいAさんのこと分かるようになりたいな。