Until I find true love (ページ21)

今日:51 hit、昨日:86 hit、合計:45,562 hit

episode20 ページ21

私の家に来た二人はすっごく仲良くなっていた。

お互いを“高地”“慎太郎”と呼び、敬語は皆無。

買い出しに行った小一時間に何が起きたのだろうか。

ま、友達が増えるのは悪いことじゃないからね。

あ、長芋入れる派なんだ。

買い物袋の中身を広げて準備をしていると森本くんが来てくれた。

慎「手伝っていいっすか？」

優吾は慣れた様子でウパちゃん(ウーパールーパー)にご飯をあげている。

『ありがとう。じゃあ長芋摺ってもらっていい？』

慎「え、切るんじゃないんだ」

『あれ、長芋入れる派だから買ってきたんじゃなかったの？』

慎「高地が入れた方が美味いって言うから買ってきました笑」

『そうだったんだ。長芋は摺り下ろして生地に混ぜるの。フワフワになって美味しいよ』

慎「へぇー！楽しみ！」

そういえば、男の人とキッチンに立つのって北斗と優吾以外で初めてだな〜

元彼とはこんなことした事ないや。

慎「Aさん、きょもと仲良いですか？」

『きょも？』

慎「えっと…京本大我」

『気が向いたら連絡するぐらいかな？森本くん大我知ってるの？』

慎「はい！友達の美容院に通ってるんですけどそこできょもが働いてて結構仲良いです」

『大我が働いてるってことは北斗と優吾と同じ美容院じゃん笑』

慎「え、北斗もなんですか！？実は今日Aさんに会う前に美容院で高地に会ってたみたいです笑」

『森本くんも美容院行ったの？』

慎「はい！ Aさんにちょっとでもカッコよく見られたかったんでセットしてもらいに」

『…そっか』

慎「あ、今ちょっと引きました？笑」

『…』

慎「俺、回りくどいこと苦手なんでド直球に気持ち伝えることにします。今日一緒に出かけてもっと好きになりました。もし、迷惑だったら言ってください」

『迷惑っていうか…私のこと好きになっても森本くんが嫌な思いするだけだよ』

慎「そんなのまだ分からなくないですか？奇跡的にAさんが俺のこと好きになってくれるかもしれないし！Aさんがそう言う理由は分からないけど気が向いたら教えてくれたら嬉しいです」

『…そんな大した話ないけど…気が向いたらね』

本当に大した話はない。ただ本気で人を好きになったことがないだけ。

慎「はい！いつでも待ってます！あ、長芋こんな感じ？」

『うん。ありがとう』

その後は世間話をしながら準備を進めた。