episode2 ページ3
慎太郎side
大学の授業が終わって俺はある場所に向かっていた
“ピンポーン”
「はい…」
『北斗ー！きたよー！』
北「開いてるよ」
大学に入って仲良くなった北斗の家。
誰も寄せ付けないようなオーラを放っているけど実はすごく良い奴。
『ただいま〜！』
北「お前の家じゃねーよ笑」
『腹減った！』
北「ったく。作るからちょっと待ってて」
学部は違うけど北斗は頭が良いから時々勉強を教えてもらうためにお邪魔している。おまけに料理が上手いからご馳走にもなっている笑
“ブーブー”
『北斗ー電話鳴ってるよ』
北「あー、誰？」
『“A”だって』
北「…もしもし？どした？」
女の人の名前…え！？北斗って彼女いたの！？
しかも超優しい話し方してるし！教えてもらえなかったのちょっとショックだな…
『北斗、彼女いたの？』
北斗が作ってくれたパスタを食べながら聞いてみた。
北「は？いないけど」
『さっきの電話彼女じゃないの？』
北「あー、あれ姉ちゃん」
『北斗って姉ちゃんいたの！？見たい！』
北斗の姉ちゃんなんて見たいに決まってる。だって北斗がこんなに顔が整ってるんだ。絶対かわいいじゃん。
北「絶対惚れるなよ？」
『写真だけで惚れるわけないじゃん笑』
渋々見せてくれた北斗とのツーショットを見た俺は今までに感じたことのない何かを感じた。
写真を見て言葉が出なかったのは初めてだ。
『…』
北「…はぁ、言っとくけどAは無理だよ」
『…なんで？』
北「アピールした時点で距離取られるよ」
『えー、俺、初めて一目惚れしたのに秒で終わるの？笑』
北「そうね」
『失恋する前に一回会わせてよ！』
北「…図書館に行けば平日は毎日いるよ」
そう北斗に聞いた俺は次の日一人で図書館に行きAさんに声をかけた。
A「あ、北斗がお世話になってます」
ちょっと不審に思われたけど北斗の友達として知ってもらえた。
でも、それだけでは満足できないと確信した。
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作者名：きゅーり | 作成日時：2023年8月12日 9時
