episode15 ページ16
あっぶな。
本人の前で“友達くん”なんて呼ぶのはいくらなんでも失礼すぎる。
言われるがままに敬語やめたけど良かったのかな？
私はいつも人との距離を保つため、自分の素を出さないために敬語を使うようにしている。
職場では絶対敬語だし今まで付き合った人にもほとんど敬語だった。
だから私が敬語を使わない人はそんなに多くない。
その中に私に好意があるであろう彼が入ったのは選択ミスだったかもしれない。
注文した飲み物を飲みながら北斗のプレゼントを考える。
お店に行ったらもっと良いのありそうだよね。
森本くんは自分専用の食器をあげようと考えてるらしい。プレゼントじゃないじゃん！というツッコミは飲み込んだ。
優「お待たせー」
『待たされたー』
慎「え…」
森本くんと北斗のプレゼントの話をしていたら優吾が来て私の隣に座る。
優「お詫びにこれどーぞ」
『ありがとう！さすが優吾！』
優吾に渡されたのは昔から愛用しているネイルオイル
もうすぐなくなりそうだったから助かった
優「はじめまして。Aの友達の高地優吾です」
慎「あ…はじめまして。森本慎太郎です…」
『優吾カフェラテ頼む？』
優「いや、いいや。もう買い物行くっしょ？」
『じゃあそろそろ行こうか。ちょっとお手洗いだけ行って来ていい？』
優「行ってらー」
慎「…」
優「北斗の友達なんだっけ？」
慎「…はい。学部は違うんですけど仲良くしてます」
優「北斗結構人見知りじゃない？仲良くなるの大変じゃなかった？俺何年も馴染めなくてさー笑」
慎「…」
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作者名：きゅーり | 作成日時：2023年8月12日 9時
