【MHA】アンタがいなきゃ死ねたのに。【エリ】 (ページ8)

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レッツ地獄の取調室ページ8

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「少し話がしたい」

そう言われて大して疲れてもいない体をベッドから離す。こういう人の少しほど信じられるものじゃないでしょって考えてるのが伝わったのか知らないが、時計を見て「30分くらい、」と付け足される。

相澤「こんな心境の時に申し訳ないと思うが、名前も年齢も知らん。捜査に協力してくれ」

「はあ」

相澤「俺は相澤消太。名前は、」

「夏弥。」

相澤「漢字は」

「平仮名でいいでしょ、」

正直拍子抜けだった。拾われた子供なんてさっさと児相にでも何でも連れていけばいいのに。それでもこっちの拒否権なんてないようなもので、メモを摂るための紙やら書類やらなんやらを紙袋から取り出す。勝手に名乗られ、威圧感のある目を向けられた。漢字なんて説明のしようがないし、夏弥以外の読み方なんて知らない。だってあの人がつけたんだから。

相澤「名字は。親戚はいるか」

「治崎。オーバーホールの妹」

随分踏み込んだ質問をするな、と少し苛立ちを含みながら素直に答えれば驚いたように目をかっぴらいた。確かにあの人の妹ならそれなりの年齢だとみんな思う。正直こんなことをしても今頃あの人はタルタロスに入って絶望を噛み締めている。だから何も変わらない。

相澤「今幾つなんだ。」

「、知らない」

生まれた時から地下牢のような場所に閉じ込められてきたし、1度だって外に出たことはなかった。毎年のイベントなんて起こるわけがないわけだし、カレンダーだってない。だから何時1年が終わって、何時歳をとるのかも分からない
だけどふと思い出しのが、毎年暑苦しくなってきた頃に必ずあの人に腕に刃を入れられ血が流れる。丁度少し前にもやられた。腕を病衣からむきだしにして、残った痛々しい跡を数える。

「13、」

相澤「その傷はどうした。」

「なんでもいいでしょ、」