第二十夜 ページ22
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A「似合う、かな」
ハク「……ああ」
とりあえず、ひと通りのことはやってみせたと思う。
化粧の仕方は不思議とわかった。
体が覚えていたのだろう、こればかりは過去(生前)の私に感謝した。
_ただ、口紅だけは後ろにいるハクに塗ってもらった。
言い訳をさせてもらうと、そうせざるをえなかったのだ。
ここにある口紅は小さな貝殻のようなケースに紅が入っている形で、これだけは使い方がいまいちわからなかったのだ。
どう使うのが正しいのか迷っていると、ハクが後ろから紅の入ったケースを私から取り上げ、焦る私に「動くな」と一言だけ言い、小指に紅をつけ、そのまま指についた紅を私の唇に伸ばした。
__美青年の指が私に触れるだけでも緊張するのに、その部位が唇だなんて!
恥ずかしさで気をやりそうだったが、私の安いプライドが彼に負けたくない、と叫んでいたので、じっと、あくまで冷静に耐えた。
そうして、完成だ。
髪はハーフアップでまとめた。
ポニーテールにすべきか迷ったが、ハクが「似合えばなんでも良い」と言ったので、とりあえず今日はハーフアップにすることにした。
明日はポニーテールにしようと思う。
そして__日によって髪型を変えるだなんて、私はどうやら飽き性なようだな、と静かに思った。
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ちゅん(プロフ) - 凄く素敵なお話ですね^_^続きが凄く気になります(^^) (2022年3月25日 23時) (レス) @page48 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 今更かもですが、私も続き気になります…。 (2018年11月16日 19時) (レス) id: 08a665f28f (このIDを非表示/違反報告)
れんらん(プロフ) - 更新お願いします! (2018年8月9日 19時) (レス) id: 0c5afdadd2 (このIDを非表示/違反報告)
KA☆SE☆I(プロフ) - 続きがめっちゃ気になります!更新頑張ってください! (2018年6月10日 19時) (レス) id: 34b5e9b2d8 (このIDを非表示/違反報告)
YuRa(プロフ) - ねこさん» 続く予定です!筆者の受験が終わりましたら、更新を多くしていきたいと思います! (2018年3月4日 14時) (レス) id: 16af3255b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YuRa x他1人 | 作成日時:2016年11月27日 14時