第十夜 ページ12
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やっと彼が止まったと思った時、目の前にはまた他の扉とは雰囲気の違う、大きな大きな扉があった。
なんだろうここは。
ここが、湯婆婆とやらの部屋なのだろうか。
細かくドアに彫られた花や草の模様と、はめ込められた宝石で、目が眩みそうになる。
だが私も少女だ。
美しいものは見たい。
もっと近くで見てみたい。
好奇心のままに少しドアに近づくと
「随分と遅かったねぇ。
まあいいさ、入りな」
A「ひっ……!?」
ドアの取っ手の顔が、老婆の声をして喋った!!!
吃驚しすぎて、光の速さで踏み出しかけた足を引っ込め、少年の後ろに隠れる。
いや、さすがに老婆の顔をした取っ手が話し始めたら霊長類最強も泣きますわ。
そんなの私が半泣きになっても仕方ないと思う。
なんやねんここ……。
と思っていると、目の前の扉が音を立てて開いた。
うわ…ドアも勝手に開くんだ……。
この世界本当に意味がわからない!
「行くぞ」
呑気な私とは対称に、緊張しているのか、眉間に皺を寄せた難しい顔をするこの少年。
彼に小さく返事をして、私はまた彼の後ろをついていった。
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湯婆婆さま!!
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ちゅん(プロフ) - 凄く素敵なお話ですね^_^続きが凄く気になります(^^) (2022年3月25日 23時) (レス) @page48 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 今更かもですが、私も続き気になります…。 (2018年11月16日 19時) (レス) id: 08a665f28f (このIDを非表示/違反報告)
れんらん(プロフ) - 更新お願いします! (2018年8月9日 19時) (レス) id: 0c5afdadd2 (このIDを非表示/違反報告)
KA☆SE☆I(プロフ) - 続きがめっちゃ気になります!更新頑張ってください! (2018年6月10日 19時) (レス) id: 34b5e9b2d8 (このIDを非表示/違反報告)
YuRa(プロフ) - ねこさん» 続く予定です!筆者の受験が終わりましたら、更新を多くしていきたいと思います! (2018年3月4日 14時) (レス) id: 16af3255b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YuRa x他1人 | 作成日時:2016年11月27日 14時