クマとオオカミ (ページ8)

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少女と出会う　1 ページ8

貴方視点
『良かった～。やっとユナに会えたよ。それより、その装備何？』
ユナ「それは･･････そっちもでしょ。」
そこから、こうなる前のことを話し合った。
ユナもわたしと同じ形で装備を手に入れたようだ。
そして、一緒に行動することにした。
一緒に歩いているとウルフが現れた。
ウルフは初期の街の近くに現れる、初心者用のの狼型の魔物だ。
とりあえずウルフのステータス画面を確認しようとするが画面が出てこない。
ウルフだって個体によってレベルは異なる。
弱ければいいけど、現在自分の持っている武器は木の棒だから倒せるか微妙だな。
せめての救いは２匹ってことだろう。
こっちも二人だ。いけるだろう。
私とユナは木の棒を剣のように構える。ウルフがまっすぐ走って飛びかかる。
私達はいつも、ゲームでやっているようにひょいっと左右に避け、木の棒をウルフの横っ腹に叩きつける。
本来持っていた剣だったら一刀両断だろう。
ウルフは＂キャイン＂と鳴き声を上げると動かなくなってしまった。
予想外なことに一撃で倒してしまった。
もしかしてこれって、勇者のひのきの棒なのか？
と思ったのか、ユナが棒を天高く掲げてみる。
『何してるの？』
ユナ「･･･････」
･････あれ？
『ウルフが変化しない？倒したのに？』
ユナ「そうだね。魔物は倒すと消えてアイテムを落とすけど。ウルフなら肉とか毛皮、運がよければ魔石とか落とすのだが？？」
このウルフは消えない。
棒でつっつくが動かない。間違いなくﾀﾋんでいるはずだ。
先ほどのメールが現実味を帯びてくる。
本日に異世界なの？
とりあえずここから離れよう。
ウルフのﾀﾋ骸の匂いを嗅ぎつけて他の魔物がやってくるかもしれない。
流石に現実で解体する技術はない。
ゲームや小説みたいにはできそうもない。