報道・how do? 3 ページ24
「静粛にしたまえ！」
立候補の声で溢れかえっていた教室が、静かになる。飯田くんの声はよく通り、彼に目線が集まった。
「多を
民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら……！」
……ええっと、彼に目線が集まって……。
「これは投票で決めるべき議案！！！」
「「「「そびえ立ってんじゃねぇか！！」」」」
彼の腕は、ぴっちり90度の角度で止められていた。とても立派な演説ではあったけれど、腕で総ツッコミされてしまった以上、どこか残念なことになっている。
「日も浅いのに信頼もクソもないわ飯田ちゃん。」
「そんなん皆自分に入れらァ！」
「だからこそ、ここで複数票を獲得した者こそが、真にふさわしい人間ということにならないか？！どうでしょうか先生！」
「時間内に決めりゃ何でもいいよ。」
姿格好はともかく、言っていることは凄く良いと思う。肩書きだけの委員長よりも、皆から認められた者であれば、安心感と士気が高まる。
配られた投票用紙に1人の名前を書き、前の席の八百万ちゃんに回した。今更だけれど、私の席は一つだけ飛び出している。夜桜で1番最後、かつ特待生による異例の受け入れのため、こうなったらしい。
「夜桜さんは先程から声が聞こえませんでしたが……。委員長には立候補しませんの？」
「うん、そのつもり。だって、私よりも適任がいっぱいいるからね。貴方とか。」
「あ……っ！と、投票者を話すことは法律で禁止されてますわ！」
「んふ、私1度も八百万ちゃんに入れたとは言ってないよ？でも、八百万ちゃんが適任だと思うのはほんと。いっぱい居すぎて、悩んじゃって。」
キラキラとした瞳がこちらを向く。投票集計のドキドキとした時間の中で、ここだけやけに穏やかだった。その時間も、最後の紙をめくる音で終わりを告げた。
「1番多いのは……緑谷だな。次に多いのは八百万。と、言うわけで委員長は緑谷、副委員長が八百万だ。」
「ま、マママママジでか……！」
「……！精一杯頑張りますわ！」
「僕に1票……？一体誰が……？」
「お前あんだけ言っといて他に入れたのかよ。」
1悶着あったけれど、委員長達は無事に定まりHRは終わりを告げたのだった。
ちなみに。
教室の前、使われた大量の投票用紙の中には。
「飯田天哉」
と丁寧な少し丸い文字で書かれていた。
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ジャコ(プロフ) - ありがとうございます！実は啓吾兄さんの話に関してはお兄ちゃんしてるけど心に秘めるは……っていう展開が好きなのでその1億点が大変嬉しいものです(˶' ᵕ ' ˶) (2022年10月30日 18時) (
レス) id: 4409a0c551 (このIDを非表示/違反報告)
桃華 - お話やキャラ設定、面白くて続きが気になります！👀私的に、ホークスのことを啓悟兄さん呼びなのが1億点です（笑） (2022年10月30日 14時) (レス) @page36 id: cf0912901f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジャコ | 作成日時：2022年6月30日 0時
