掬い or 救い4 ページ27
Aside
あるヒーローに眠らされた瞬間、上でみんなに会えるかななんて考えていた。命令を完了することはできなかったし、痛みを感じにくくなってきていたから。
でもまさか、こんな結末になるとは思わなかった。
目を覚ませば、白い天井。清潔感のある白なんていつぶりに見たのだろうか。それに、暖かい布団に包まれていて鉄臭さなんて存在しない唯一変わらなかったのは、外から話し声が聞こえてくることぐらい。
体を起こそうと身動ぎしたら、腕が開かないことに気がついた。布団を少しずつ退かして手の部分を見れば、銀色の鎖が私の手を縛っている。手を縛られるなんて前の実験ぶりだとぼんやり眺めていれば、意識を失う前の人がたくさんきた。
黒髪で白いマフラーみたいなのを首に巻いた人。
深い青の髪に肌色の服を着てる人。
金髪で筋肉が凄い人。
筋肉の付き方とか、ちょっと特殊な服装からしておそらくヒーローだろう。先程聞こえた声は処分に関することだろうか。手錠を見つめていた手をヒーローと思わしき人達に向ければ、肌色の人が1歩前に出た。
「……突然の事で驚いているでしょ？ごめんなさい。
まずは自己紹介ね。私は香山眠、ヒーロー名はミッドナイトよ。」
「……相澤消太、ヒーロー名はイレイザーヘッドだ。」
「私は……オールマイトさ！手荒な真似をしてすまない少女。だが、もう少しの辛抱だから我慢してくれ。」
「……ミッドナイトさん、イレイザーヘッドさん、オールマイトさん。手錠のことは構いませんが……ここは病院ですよね？他にも保護された子はいますか？手錠したままでも監視付きでもいいので合わせてください！！」
研究所を出ることは出来た。この喜びを同胞と分かち合いたい。痛かったと、辛かったと、そしてこれから始まる幸福を見つけていこうと言いたい。
でも、現実を甘くする魔法は存在しない。
「……それは……。」
「……俺から言います。
あー……、俺は今から凄く酷いことを君に言うよ。俺の事を嫌ってくれても構わない。けれど、ちゃんとこの事実は受け止めて欲しいんだ。」
「……あの研究所から生きて保護できたのは、君だけだったんだよ。守りに駆り出された子達は首輪で、牢にいたはずの子達は輸送されて未だに行方が分かってないんだ。
……助けてあげられなくて、ごめんね。」
黒髪の人が私と目線を合わせて話す。その内容に私は叫びを上げてしまった。助けてもらったのは自分なのに……。
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ジャコ(プロフ) - ぬうさん» 返信遅れてごめんなさい！こちらこそありがとうございます！待ってくれている人がいると思うと頑張れます……！ (8月8日 14時) (
レス) id: 245b9733ce (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - 公開ありがとうです() (8月4日 2時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
ジャコ(プロフ) - 質問ありがとうございます。続編のパスワードは一時的につけているものです！そろそろ公開する予定なので、ご安心ください！ (2022年7月5日 17時) (レス) id: 4409a0c551 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 質問失礼します！続編のパスワードについて公開してるけど鍵をしているのか全て終わった後まとめて公開などで鍵をしてるいるのか知りたいです！もし前者の場合教えてもらうことは可能でしょうか？更新頑張って下さい！応援してます！ (2022年7月5日 16時) (レス) @page50 id: ee1511a796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジャコ | 作成日時：2021年10月8日 18時
