一緒に行こうか (ページ18)

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失われた記憶【過去】ページ18

A、六歳

両親はAが生まれた時、消えた

Aを産んで逃げたのか、
はたまた死んだのかはわからない。

Aは、20歳の兄と二人暮らしだった。
兄は、一見おちゃらけに見えるだろうが内面はしっかりとしていた

「おーいA」

『兄ちゃん！おかえり！』

「おう！！」

兄の仕事はプロハンター。
いつも帰りは遅かった

『また、怪我』

「大丈夫大丈夫！」

怪我が無い日はなかった。それでもAに心配かけさせまいと、兄は毎日、怪我を隠してた

「...お前は俺の上にいけ」

兄の口癖は、そうだった。
いつもAに言っていた

兄は見抜いていた、Aの本当の力を

それを求めてる奴らが居ることも

ハンターの仕事は上っ面...本当にやっていたのはAを狙っている輩の始末

「...」
絶対、お前は守るから..

兄は心に決めていた。

しかし、二ヶ月後...

とうとう、居場所がバレてしまった

ちょうどその日、兄は熱を出していた

奴らは、そこを狙って来た

「A、逃げろ…」

『兄ちゃん！』

「くそっ！こんな時に限って熱だしやがって..
バカか俺は？...バカだな...大バカだ」

兄...アランは、Aを連れて裏口から森へ逃げようとした

が、輩に読まれていた

輩「おいおい、アラン？
...逃げられると思ってんじゃないだろ？」

「...くそ」

『兄ちゃんっ......』

「大丈夫だA、兄ちゃんが守るから」

輩「兄ちゃんが守るから、ねぇ..泣かせるなぁ
守るなら、ちゃんと守れよ？」

リーダーらしき男が腕を振り上げた瞬間、
周りにいた仲間が一斉に襲いかかる

アランではなく、アランの後ろに居るAに

「ちっ...てめぇら！！俺を狙え！！！」

アランはAを守りながら、輩を殺していった

Aは、泣きながらアランに引っ付いていた

『兄ちゃん...兄ちゃん.....！』

「はぁ..はぁ」

アランは念を使いすぎて、足をふらつかせた
それを見逃さず、輩達は一斉にアランに襲いかかる

「う...ｳｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ！！！」

『兄ちゃん！？』

「くそっ.....この、」

アランの脇腹に剣が刺さっていた
傷口からは、とめどなく血が溢れ出る

「..くそッ」

『兄ちゃん！兄ちゃん！！...死んじゃやだ！』

「バカ...勝手に殺すな」

アランはAに笑いかけるけど、
笑顔は弱々しかった

「....弟は、見逃せ」

アランは、輩のリーダーに言った