【HQ】君の名は。【影山飛雄】

君の名は―5― ページ5

なーにがカフェやし。



ただの自販機とベンチだったし!!



｢あたしもそっちがいい……｣



｢奏羽にはまだ早いわ。ほれ、糸の声を聞いてみ。そうして糸をまいてるとなぁ人と糸の間に感情が溢れ出すのじゃよ｣



｢糸は喋らないし｣



｢集中しろって事だと思うー。｣



｢わしらの組紐にはな……｣



｢始まった。｣



組紐……嫌いじゃないよ？綺麗だし。



なんかこうやって身に付けてるだけでもオシャレに感じるから私はいいと思ってる。



｢火が出てな……これを俗に言う｣



｢繭五郎の大火｣



｢うわ、名前ついてんの。繭五郎さん可哀想だけどうける｣



うけるの一言の方が私は可哀想だと思うんですけどー。



｢でもな、文字は消えても伝統は消してはいけない。それがわしら上田神社のお役目じゃ｣



私はそのお役目ってやつがとーっても嫌なんですけどー!!



……そんなこと言葉にしたらおばあちゃんに何言われるか分かんないし、怖いから言わないけどさ。



もう心から思うよ、生まれるならもっと素敵なところで……イケメン男子が良かった。

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