妖欄綺鍵陸 (ページ44)

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弍百仇拾肆ページ44

聞いちゃった
　

サクマ「俺から離れようって言うの？

コウジ、俺も見捨てるの？」

コウジに聞くと唇を青くさせながら震えておった

サクマ「…許してたけどさ、もう許さないよ。

ほら、ラウはこっちの」

ラウに糸を巻き付けて自分の方に引き寄せた

ラウ「…して」

サクマ「ん？」

ラウ「離して!!」

ラウが大声を出すと俺に触れてきた

妖力が奪われて立っていられなくなる

サクマ「ラ…ラウ…？」

まさかのまさか

ラウが反抗するなんて思いもしなかった

ラウはコウジの手を掴んで逃げていく

サクマ「逃が…すか!!」

糸を出して追いかけようとするけど

コウジ「させへん…!!」

冷気で白いモヤが出て来て前が見えなくなってきた

どうして…どうして…

サクマ「俺から…逃げるなぁ!!」

糸をたくさん出て、雷を落とす

その時、頭上から大きな音がした

しまった…家の中だから

サクマ「家…壊れる…」

そう呟いたら思いっきり体に何かがぶつかってきた