妖欄綺鍵陸 (ページ26)

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弍百漆拾陸ページ26

藤井「…あ、このプリン無くなった思ってた」

　

伊野尾「ラッキーじゃん、食べなよ」

藤井「ん〜」

封を開けて、皿に出す

そしてスプーンを二本出した

伊野尾「え？」

藤井「一緒に食べようや」

俺は目を丸くして流星を見る

流星は気にせず半分食べた

伊野尾「…流星は優しいね。

妖にまで優しくするなんてさ」

すると流星は首を傾げた

藤井「俺といのちゃんは友だちやろ？

なんで友だちに優しくしないん？」

伊野尾「妖界ではそんなのないの。

自分が生きていたら万々歳」

今までそうやって裏切ってきた妖たちをどれほど見てきたか

藤井「じゃ、いのちゃんもいつかは俺を裏切るん？」

伊野尾「なんでそうなるの。

…流星は俺に優しさを教えてくれた人間だよ、裏切るわけないじゃん」

…もし、俺が流星を裏切るって言うことがあったらよっぽどのことがあったということだ

それが無ければ俺はずっと流星の隣にいる

そう決めているのは…俺だけの内緒話