妖欄綺鍵陸 (ページ16)

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弍百陸拾陸ページ16

ふっと、何かが無くなった感覚がした

　

…違う、感覚じゃない

ラウ「フッカ…さん？」

フッカさんの妖気が完全に消えたのだ

そんな、嘘だよね？

ラウ「フッカさん!!」

家のどこを探してもあの堕落したフッカさんはいない

ダテ「おっと、大丈夫かい？」

ラウ「ダテさん、フッカさんが!!」

ダテ「落ち着きなって、ラウ。

ちょうど…一番分かる存在がやってきたよ」

サクマくんがフラフラと歩いている

僕は首を横に振った

ラウ「今のサクマくん…怖いから…」

コウジ「ラウ!!」

コウジくんもやってくる

コウジ「人間たちが…フッカさんまで？

許さん…絶対に!!」

コウジくんはもう何が起きたのかわかっているみたい

コウジ「俺、サクマくんと話してくるわ」

ラウ「待って!!」

僕はコウジくんの服の裾を掴んだ

このまま…コウジくんまで消えてしまいそうだったから

僕の心配を察したのかコウジくんは優しく微笑んで僕を抱きしめてくれた

コウジ「大丈夫やって、俺はラウを捨てて修復されたりせぇへん。

ちょっとサクマくんと話してくるだけやから」

…本当に、大丈夫なんだよね？

僕はちょっとだけ…怖くなった