妖欄綺鍵陸 (ページ15)

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弍百陸拾伍ページ15

錫杖を叩きつける
　

知念「僕は…変わったの。

全てを一人で抱え込まない。

誰かと分けて一緒に抱え込む…その最初の仕事がこれなの」

雄也に言われて…変われた

淳太のことをしっかりと考えた

淳太は僕を見て微笑む

知念「落ちたのはお前の方だろ…覚。

心を読まないで自分の憶測だけで会話をして…人間らしくなったじゃん」

フッカ「人間…らしく…」

フッカは拳を下ろし始める

神ちゃんもそれに伴って下ろし始めた

知念「今なら淳太の力を使って治すことが出来る。

人間の方は人間界で保護、覚の方は…一度妖界に戻した後、然るべきに罰を与える。

それまでは妖界で保護する」

フッカはその言葉に目を見開いた

フッカ「…その話、本当？」

知念「僕の信用出来る妖がいるからね。

これまでの妖たちも全員いるよ」

その話を聞いて安心したのか涙を流し始めるフッカ

淳太はその間に近づいた

中間「…『鍵』は、どこにある？」

フッカ「『鍵』は」

フッカがそこまで言うと左手が光り始め、その中から欠けた『鍵』が出てきた

知念「やっぱり…」

淳太は『鍵』を受け取る

…今は修復が先だ

中間「修復人として命ず、『鍵』よ。

本来の姿に戻りたまえ。

呑まれたものよ。

本来の姿に戻りたまえ」