妖欄綺鍵弍 (ページ28)

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漆拾捌ページ28

ダテ「まったく…薔薇をボロボロにするのだけはやめてくれないかい？」
　

ダテは引きちぎられた薔薇の花びらを拾いながら呟く

サクマ「にゃはは…しばらくゆっくりしなくちゃね」

サクマはフラフラとしながら居間で倒れ込んだ

フッカ「…にしてもすげぇな。

こんなに妖を集められるなんてさ」

俺は家の前に集まっている妖たちを見つめた

ヒカル「…呑まないか、と聞いたら」

フッカ「人間を呑むことによってより強い力を手に入れたいってわけか…心の雑音が気持ち悪りぃな」

ラウ「…怖い」

ラウは怖がりながら俺に抱きついてくる

アベ「サクマ、本当に全部人間界に送り込むの？

そもそもサクマが保てる？」

アベちゃんが空から降りてきながら倒れているサクマに声をかけた

サクマ「ちょっとずつ送り込むよ…そして契約者の『鍵』を壊してもらうんだ」

ショウタ「そもそも気になるんだけどさ、なんでそこまで契約者の『鍵』にこだわんの？

別に壊れても俺ら関係ないじゃん」

ショウタが聞くとサクマは起き上がってニパッと笑った

サクマ「『鍵』を治せる修復人…その『鍵』を壊してもらうんだ。

そしてぬらりひょん様に持ちかける、契約者を返して欲しければ呑めってさ。

…呑まれたものの記憶ってどんな感じ？」

レン「呑まれたものたちは人間の記憶はない。

そして力が弱い」

…そういうことか

サクマ「そのままのぬらりひょん様は強いから倒せるわけない。

だったら…人間を呑んで弱っているところを叩く。

そしてサクマ様が…妖界のトップになるんだ」