妖欄綺鍵弍 (ページ25)

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漆拾伍ページ25

心臓が大きく高鳴る

　

照史の『鍵』に、異変が起きた証拠であった

ドス黒い何かが渦巻く感覚

離れなくちゃ、呑んでしまう

八乙女「妖術・雷神」

俺は自分自身に雷を落としてダメージを与えた

少しでも時間を稼ぐために

薮「光‼︎」

薮が俺を支える

八乙女「薮、俺を照史から離せ…‼︎

じゃないと」

そこまで言って薮は理解したのか、俺を持ち上げた

…薮が天邪鬼でよかった

中間「照史、大丈夫か⁉︎」

淳太が照史に近寄る

…修復人がいるなら安心だ、すぐに治してくれるだろう

中間「…え、治らん」

けど、聞こえてきたのは絶望の言葉

八乙女「…治ら、ない？」

中間「ちょ、ちょっと待って。

望の『鍵』を治した時と同じようにやってるんやけど…」

照史の『鍵』に手を添えても治らない、治る気配がない

佐藤「はは…見て、俺『鍵』壊したよ‼︎

これで妖界に…‼︎」

勝利はサクマに声をかけるもサクマはとっくに妖界に帰っていた

佐藤「…は？

俺、どうすればいいの？」

勝利はパニックになった

そりゃそうだよな

『鍵』を壊せば妖界に帰れるって言われたのにいざ壊したら帰る力を持った呑まれたものが消えてるんだから

佐藤「…もう、どうでもいいや。

呑んじゃえ」

ボソッと聞こえた言葉

瞬間、勝利は照史に襲いかかった

妖術の構えをするけど、さっきの雷ダメージで痺れて上手く構えられない

八乙女「逃げろ、照史ぉ‼︎」

勝利が照史に触れる直前、勝利は見えない何かに弾き飛ばされた

佐藤「うっ…」

勝利はそのまま気絶をする

濵田「…俺の家で、暴れるな」