妖欄綺鍵弍 (ページ17)

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陸拾漆ページ17

濵田「…強い妖を教えて欲しい？」

　
桐山「おん、皆を守れる強い妖」

濵ちゃんは考え込む

濵田「…裕翔、知ってるか？」

中島「う〜んとね、やっぱ強いのはぬらりひょん(知念)と酒呑童子(高木くん)だけど…簡単に契約してくれなさそうだよね」

そうか…俺は『鍵』を握りしめる

濵田「なんでそこまで強い妖にこだわるん？

そもそも『鍵』持ってれば妖に襲われる心配もないし」

桐山「…確かに俺は心配ない。

けど、淳太が心配なんや」

濵田「淳太…？」

桐山「淳太くんもこの村の出身やから『鍵』は持ってると思う。

けど、何も伝えられておらんと思うから…そのままこっちに来んといて欲しい。

せやから…俺が契約して影から淳太くんを守りたいんや」

濵ちゃんはじっと俺を見る

桐山「…濵ちゃん、聞いてもええ？」

濵田「なんや？」

桐山「アンタは…濵田崇裕か？」

そう聞くと濵ちゃんは目を見開いた

そしてにっこりと笑った

濵田「…裕翔、今人間界にいる妖の中で強いのは？」

答えをもらってないんやけど

中島「え？

…ここにいるよ」

裕翔が指差した先には

八乙女「お見事、見つけることが上手いこって」

濵ちゃんの姿が一瞬揺れて、違う奴になった

八乙女「初めまして、妖狐の八乙女光だ」