妖欄綺鍵弍 (ページ14)

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陸拾肆ページ14

障子を思いっきり開けられ、ピンク色の頭が見える

　

…もっと丁寧に開けて欲しいんやけどな

佐藤「…呑まれたもの」

サクマ「そこまで怖がる必要なくない？

でもね、帰ることなんて出来ないんだよ」

するとぬらりひょんが立ち上がる

知念「僕の力、返して欲しいんだけど」

サクマ「嫌で〜す。

人間界に行く力と妖界に行く力、両方なかったら意味ないもんね」

勝利はわからなそうにしている

サクマ「にゃは、優しいサクマさんが教えてしんぜよう‼︎

そこのぬらりひょんはね、妖界から妖を呼び出すことは出来るけど、送り帰すことは出来ないんだよ。

つまり…死人憑、キミは妖界に戻ることなんて出来ないんだ」

…こりゃ、マズイことになったか？

濵田「裕翔‼︎」

急いで裕翔を呼ぶと猫の姿のまま、サクマに襲いかかってくれた

佐藤「妖界に…戻れない？」

濵田「勝利、落ち着き。

少し話をしよう」

このままでは危険な方向に向いてしまう、そう考え話をしたいと思った俺は勝利に声をかけた

サクマ「でも、サクマさんのお願い聞いてくれたら妖界に帰してあげる‼︎

サクマさんはその力を持ってるからね‼︎」

神山「薮くん‼︎」

薮「少し黙っててもらおうか、その心の雑音がどうにもうるさくて…ね‼︎」

サクマ「契約者の『鍵』、壊してよ」

今まで聞いたことのない冷たい声

その声が聞こえたと思ったら、自身の身に異変を感じた

俺じゃない魂が…入ってくる感覚

知念「勝利、やめろ」

佐藤「うるさい‼︎

帰れないのなら…帰れる力を持つ妖に従うまでだ」