それでも、生きるということ。 ページ4
それでも私は生きてるんだ。
今も正直死にたくなることだってあるよ。不治の病みたいなもんだよね。
生きようと思った、なんて大きなことはなくてね、
入院した時に学校でのことを思い出したんだ。
一方的に私のことを嫌っている子。
何もされないからこそ感じる嫌悪。
そんなに仲は良くない顔見知り、悪口しか言わない友達に同調する私。
不登校のクセにテストの点だけは一丁前で、他の保護者達に言われた皮肉。
だったら点だけは取っとこう。そう思った。その皮肉をプライドにした。
人生における点数ってやっぱり資格かなと思ったから、入院中もずっと勉強したんだ。
進学する直前に退院してから塾に通った。
英語検定や漢字検定を沢山受けた。
冷やかされたけれど、自分が賢くなったんだと思い込ませた。成績は変わらなかった。
塾に行ったら学校に行けなくなって、ずっと勉強とギターとゲームをしてた。
塾にも行けなくなって、お金の無駄遣いだと言って辞めた。
暫くして、私は特別学級に入ったんだ。
先生や同級生に恵まれて、何とか希望が見えた。
ギターをしていると言ったら、みんなで歌う会を開くことになった。
少しだけ楽しくなった。これがきっと死なない理由になっていると思う。
みんなもそれだけで良い。
少しだけ楽しくなれることを見つけてみよう。
苦痛の中で楽しみを見つけることはとても難しいかもしれない。
でも、それはきっとあなたを救うから。探し出してほしい。
小さな光も大きな希望になるんだよ。その希望だけ見てて。
長くなっちゃったね、ごめん。聞いてくれてありがとうね。
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作者名:虚無僧ノワール | 作成日時:2020年5月17日 9時