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「はぁ...はぁ...さっきよりかは減ってきてるかな?」
「最初よりかは妖魔の数は減ってるな。後もう少しだろ」
そんな話をしながらスマホで時刻を確認する
「もうすぐ零時になるのか...」
スマホの画面がちょうど、0:00と変わった瞬間
「伏せろ!」
山ちゃんの声で咄嗟にしゃがむと、大きな爆発音が響いてき地面も少しだけ揺れていた
周りの人達を見渡すと皆無事な様で、爆発はここではないことが分かった
「びっくりした〜、急に何が爆発したんだろうって思ったけ、ど...」
何も起きてないと思ってた。けど違っていた
空が可笑しい。月は赤くなっているし空は赤黒く変色していた。一体何が...
「妖魔がまた動き出しました!」
「さっきより素早くなってる...!」
「え、どうして急にこんなことが起きてるの?」
少し状況が掴めていない僕に山ちゃんは話しだす
「桑野山から爆発が起きていた。多分あいつが何かしたか、何かが起こったか」
幽鬼さんの身がすごく心配だ。でも...来るなって言われたし。けどあの爆発はすごい気になる
「どうする坊主。俺は手前の判断に任せるぞ。妖魔は活発に動き始めているが数はさっきより少ない。俺達2人いなくなっても大丈夫だが、あいつには来るなって言われている。手前ならどうする?」
山ちゃんに問いかけられ考える。幽鬼さんは危ないって言ってたけど、ここで行かなきゃ後悔すると思う
「行くよ山ちゃん。行ったら何か分かる気がするんだ」
「分かった。ならすぐ行くぞ。しっかり掴まっておけよ」
山ちゃんは僕を担ぐとすぐに飛び、家の屋根を軽々と飛び越えどんどん桑野山に近づいて行った
早いけどちょっと目が回りそう...
「つ、ついた〜」
「こんなんで弱っちゃダメだろうが、早く行くぞ」
山ちゃんに首根っこを掴まれてズンズンと山頂に向かおうとしている。最近山ちゃん僕の扱いが雑になってる気がするんだけど気のせいかな?
そんなこんなにもうすぐ山頂に着きそうな所で山ちゃんが止まった
「どうしたの山ちゃん?」
「まじでやべぇことになってるな。急ぐぞ、あいつが危険だ」
さっきよりもスピードを上げた山ちゃんに引っ張られて行くと、山頂に行く山道で誰かがいた
近づくと先ほどまで僕らが心配していた人が倒れていた
「っ...!幽鬼さん!大丈夫ですか!?」
「いってて...もう、来るなって言ったじゃないか」
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