第拾弐話【聖夜の不可思議な贈り物】 ページ31
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「これ全部プレゼント?」
「思ってたより多いな」
目の前にあるのは天井まで届きそうな程のプレゼントの山だった。これを全部開封するの?
「他の人達も開封してるから、僕達も開けようか」
近くに置いてあったプレゼントを持ち上げ、リボンを解いて中を見ると
「何もないじゃないか」
「プレゼントなのに何もないんだ...」
横から箱の中を覗き込んだ山ちゃんは他のも見てみようと、さっきより大きめのプレゼントを開けるとやはり中身はなかった
「何が目的なんだろう?まぁ、一旦プレゼント開けまくるか」
「面倒だな。別に中身がないなら潰せば早くないか?」
「ちょ、ちょっと山ちゃん〜!?」
山ちゃんは足元にあるプレゼントを勢いよく踏み潰した。いやいや、それはやりすぎでしょ...
「ダメだよそんなことしちゃ、仮にもプレゼントみたいな感じだし潰すのはいけないよ」
「要求が面倒だな。はぁ...わかったよ開ければいいんだろ」
片手で頭を掻きながらプレゼントを取り開けてはポイっと投げている
雑だなぁと思いながらも僕も山になっているプレゼントを取りながら開けている
「全然減ってなくない!?」
あれから結構な時間をプレゼント開封に使っているが、プレゼントは減るどころか少しずつ増えていっているように思える
「これも妖魔の仕業なんだろうな」
う〜ん。どうすればこのプレゼントの山を減らせるのかな
プレゼントの山を見てみると、ふと気になる物を見つけた
「これ、他のやつより豪華な彩飾されてるな。なんだろう...」
煌びやかなリボンで飾り付けされているプレゼントを見つけた。気になって箱を開けると
「うわっ...ゲホッ、ゲホ...な、何今の」
開けた途端に煙が上がって、大広間全体を包み込んだ。数秒して煙は消えていき、周りの安否を確認すると
「わ、何これ私めっちゃ光ってる!」
「もしかして、私達入れ替わってます...?」
「もしかして僕...」
「やらかしたな」
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