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目を覚ますと白い天井だった。あれ...さっきまで僕達は姿見の中で妖魔と...
「おや、起きたかい？調子はどうだい類生くん」
視界から現れたのは霊子さんだった
「霊子さん...？なんでここに」
「ここは医務室だよ。君達は一時撤退のために帰って来たのさ」
そういえば気を失う前に霊子さんの声が聞こえたような気が...
「魁さんの判断はよかったね。あのままじゃ君は精神が崩壊して妖魔に取り憑かれるところだったよ」
「山ちゃんが...そういえば山ちゃんはどこに？」
霊子さんは不思議そうな顔をしているとすぐに笑い出した
「あはは！気づいていないのかい？魁さんなら君の隣にいるよ」
霊子さんがいる場所とは逆の方を見ると、山ちゃんが椅子に座りながら眠っていた。どこか疲労している顔に見える
霊子さんは僕の思っていたことを分かっていたかのように答えた
「彼は君がここで眠っている間ずっと側にいたんだよ。ただ、結構な時間起きていたから先ほど眠ってしまったのだけどね」
「結構な時間って...僕何時間寝ていたんですか？」
「一日中ずっと君は眠っていたよ」
一日！？そんなに僕は寝ていたのか。あの場所から撤退したのも山ちゃんのおかげだし、今度山ちゃんを労わってあげないと
「ところで、類生くん。君はまたあの場所に行けるかい？」
優しく語りかけるように霊子さんは話しかけた。正直言ってもうあの場所には行きたくない。“あの日”の思い出が蘇るような感じがして気分が悪くなっていく
「...僕達が行かないと、他の人達があの場所に行かないと行けないんですね？」
「そうだね。そうしないとあの妖魔を倒すことができない。無理にとは言わないよ、君はあの場所で心がやられそうになったからね」
それだと今度は他の人達の心がやられるんじゃないかな。これ以上あの妖魔のせいで傷つく人達を増やしたくない...
でもまた、あの妖魔に過去を見せられたり山ちゃんの姿に変わったりしたらどうしよう...
「俺の姿だから躊躇してるなら、思いっきりぶん殴れ」
「え...山ちゃん、起きてたの？」
突然寝ていた山ちゃんの声が聞こえて驚いてしまった。起きてるなら教えてほしかった
「別にあれは俺本人じゃないからな。あいつをストレス発散用の道具だと思って殴れ」
「...あははっ！何それ、でも良いかもね。ストレス発散妖魔」
「それならまた行ってもらえるかい？」
今度こそ大丈夫
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