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「まずは資料を見て見るか」
適当に歩きながらパラパラと資料を捲ってみると、証明写真みたいなのと名前などが書かれていた
「ほんとに妖なんているんだ...」
写真には角が生えていたり、どこか浮世離れした顔立ちの写真がたくさんあった。CGで作られた様な感じは見られなく、本当に妖がいることを思い知った
「できれば穏やかそうで優しそうな人がいいな。...ん?なんだこの階段」
なんだかとても重苦しい空気が漂っている気がする階段を見つけた
「すごい気になる...立ち入り禁止の紙は貼られてないから降りてもいいんだよな」
好奇心に惹きつけられて、いつもより軽やかに階段を降りる。降りた先にはあまり明かりはなく薄暗い廊下が続いていた
「なんか、ゲームとかにありそうな場所だな〜。ちょっとワクワクしてきたかも」
「...おね......れ...た.........て」
周りをキョロキョロと見渡しながら歩いていると、突然耳元から誰かの声が聞こえてきた
「だ、誰!?」
振り返って見るけど、そこには誰もいなかった。気のせいかと思ってまた進もうとすると、突然目の前に扉が出てきた
「あれ?さっきまで道が続いてたはずなんだけど...あ、開けれる」
ドアを捻るとガチャと音が鳴り押して見ると簡単に開けられた。恐る恐る中を見ると、何もない部屋だが
「うわ、ここの壁ちょっと凹んでない?あっちも凹んでる。」
所々壁に凹みがあるのを発見し、観察してみると壁は頑丈な作りをしているため人間ではまず殴っても凹みもしないし、手が痛くなるだけだろう
もしかして、ここって妖がいるんじゃ...
「あ、霊子さんに教えてもらった狐の窓をしてみたら...!」
手で狐の窓を作り辺りを見渡すと奥の方で、ナニカが見えるようになってきた
だらんと座り込んでいて、青紫色の長髪が床にまで垂れており、姿を見れる様になったら部屋中に血のシミが浮き出てきた
「本当にいたんだ。うっ...なんか血生臭い」
少しずつ妖?に近づいてみて、寝ているのか起きているのか確認するためにしゃがみ込んで顔を覗き込もうとした
「なんだよ手前...」
顔にかかっている髪を払おうと手を伸ばそうとするといきなり腕を掴まれた。痛い!すごい痛い!!
「僕は怪しい者ではなくて!とりあえず痛いので腕を離してください!お願いします!!」
「あ?あのいけ好かない女じゃねぇのかよ」
こちらをやっと見た妖の目はとても鮮やかな赤眼だった
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