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「あ、あの............」
「ん？どうした？何かあった？」
振り返るとプリンの色のような髪をした自分より全然年下の男の子がいた
「チョコ、まだ持ってなかった、気がしたから、ぼくがとったチョコあげる...！」
「いやいや！大丈夫だよ。年下にもらうなんて情けないし、お気持ちだけで十分嬉しいよ」
そう言うと男の子は最初は不安そうな顔をしていたが次第に笑顔になり、頑張ってねと言っておそらくバディの所に向かった
「う〜ん。あんなこと言っちゃったけど1個くらいもらえば...いやいや！そんなこと言っちゃダメだ。頑張って自分で取るんだ！」
もう一度頑張ろうとチョコに手を伸ばそうとする＿＿
「無理！！やっぱりこれむずいって！」
そのあともう数分頑張ってみたが全然取れなかった。僕才能なさすぎないか...
どんよりとしている僕に誰かが近づいてきた
「これ、思いっきり切ったのでよければあげるよ」
「え？......え？」
僕がよく分かってない間にも「私もあげるよ〜」、「叩き落としたのでよかったら」「完成品ですけど、どうぞ」など色んな人や妖からチョコを恵んでもらった
優しい。心に沁みてきた
るんるん気分で山ちゃんの所に向かうと彼はボウルの中にチョコを入れようとしていた。僕が覗き込んでみたら
「あれ、山ちゃんチョコ溶かすの？それならこれも...って何してるの！？」
「見れば分かるだろ。チョコ溶かしてる」
山ちゃんはお湯の入ったボウルにチョコを投入していた。これは僕でも分かる。ダメなやつだ
「お湯に直接チョコを入れるのはダメなんだよ！分かるでしょ！？」
「別に溶けて豆に塗ればなんでもいいだろ。何をそんなに慌ててる」
不思議そうな顔をしてる山ちゃん。これ全然よくわかってない人がする顔じゃん。僕が頑張らないと...
山ちゃんと協力しながらチョコを作るがこっちがいい、あれの方がいいなど言い争いをしながら作っていたため、作り終わる頃には調理室には人はもう全然いなかった
「とりあえずこれくらい作ればいいかな？すごい歪だけど」
「泥団子みたいだな」
「思っても口に出さないで！」
とりあえずチョコ豆を箱に入れていざ妖魔退治に行く
「1個だけ食べたらダメか？」
「ダメだよ！」
「もう食った」
自由人すぎる...妖だから自由妖か？
そんなこんなで話し合いながら適当な道を歩いていると、突然山ちゃんが立ち止まり僕の腹辺りを抱いて横に飛んだ
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