妖怪アパートの幽雅な日常〜新たなる力の使い手〜二

第58怪 ページ9

薬)「はい、これが『百足油』傷薬ね

こっちは『王獏』胃腸薬です〜。一日一包白湯でのんで〜」

一つ一つ商品の説明をしてくれる

あ)「これ、なんですか？」

薬)「『熊殺し』精力剤です〜」

夕)「すごい、名前っスね…

こっちの蝉の抜け殻とかは…？」

薬)「あ〜それは大事な材料なんですよ〜

粉に挽いて塗り薬と混ぜて使います〜中耳炎に効くんですよ〜」

一)「『マギア・ナトゥラリア』すべて自然のものを使った『自然魔術』さ。昔の医学は全部これだったよね〜」

薬)「妖怪だってケガや病気になったりします。最近は化学物質に拒絶反応を示すことが多くて…

いわゆる“アレルギー”ってやつですかね〜。そのせいか人間のお客様も増えているんです〜」

あ)「アレルギーかぁ」

夕)「昔はあんまりなかったんだろうな」

一)「時代が変われば新しい問題も出てくるよネ」

その時、秋音ちゃんが走ってきた

秋)「お待たせ薬屋さん！これ龍さんからの頼まれもの」

そういってメモを読みだした

秋)「ヤモリの黒焼き、蛙の目玉、イモリの心臓と蝙蝠の羽、毒蛇の肝」

あ)「龍さんなにするだろうね…」

夕)「黒魔術でも…？」

霊能力者ってわかんない…

薬)「あ〜クリた〜ん

クリたんにはほら、あたらしいおやつでちゅよぉ」

薬屋さんからアメを受け取るクリ

かわいい〜

クリがいつもなめているのは霊体の栄養補助剤らしい

霊体の霊位の安定をサポートするんだって

妖怪もすごいなぁ〜

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