《3》 ページ43
隆平が変な写真を送って、その度にちゃんと既読はつけているようで、隆平は章大が起きていることをオヤジ達に知らせた。
寝てなくて大丈夫なのかという不安すら過ぎる。
信五が両手に買い物袋で家に帰る。
｢おかえりなさい。
さっき裕ちんたち病院行ったよ｣
隆平がリビングからひょっこり顔を出して、その袋を受け取ってくれた。
｢発作？｣
｢まぁ、あんまり大きい感じじゃ無かったよ｣
亮も忠義も部屋にいるらしい。
隆平に頷いて、二人を呼んでくるように頼んだ。
｢ありゃ、今日は珍しくお弁当！｣
忠義がそれぞれの席に並べながら言う。
｢………章ちゃん、朝どうしてあんなに泣いてたん？｣
｢んー？あぁ、アヤちゃん、知っとるやろ？｣
うん、と頷きながら唐揚げを頬張る忠義。
隆平や亮も続いた。
｢昨日、亡くなったんやって。……ほら、そんな顔せんと、食べや。お前らは健康で今日1日を過ごして、普通にご飯が食べれるんやから、その幸せを噛み締めなさい｣
信五は自分の唐揚げを1つずつ、3人の弁当に入れていた。
｢……章ちゃんやって、アヤちゃんやって、そんな幸せを願ってるよ
願ってたよ｣
亮がポツリと呟いた。
病院に着いてからも暫く不整脈が続き、章大はベッドに横にもなれず、体を起こし、胸を抑えながら息をしていた。
｢……飯抜いてもえぇから、薬ぐらい飲めアホ｣
裕がボソッと呟いた。
裕が、朝用意してやったお粥も
昼に食べるやろと信五が詰めた弁当も
その横にある薬も飲まず、
ノンカフェインのお茶が決められた量入った(すばるが入れた)水筒も空にせず。
ひたすら1日泣いていたら脱水も起こすし、不整脈で済んでいるから良いが。
｢1人の時に発作なったらどないすんねん。｣
すばるも厳しい口調で言った。
｢……ﾊｧ…せやったら…ﾊｧ……
1人……に、せん、とってや……｣
微かに震えた唇が、紫になっていて、言葉が途切れる度、繋がれた心電図が大きく波打った。
｢……俺もお前をなくしたない。1人になんかなりたくないねん｣
ベッドに腰掛け身を寄せてやるすばる。左手で章大の右肩を前から抱いて、右手でその背中を摩る。
｢…………ﾊｧﾊｧ……ん、、っ｣
返事なんか、ドキドキする心臓が気持ち悪いのか、声を漏らす章大。
｢そんなに泣かんでも大丈夫。大丈夫やから｣
裕が頭を撫でながら、顔の涙を拭いてやる。
……泣きたい時は思いっきり泣いたらええ。
本当はそう言いたいのに、言えないのが辛くて。
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light(プロフ) - 青磁さん» ありがとうございます(*^^*)了解しました！気長にお待ち頂ければと思います！ (2017年11月8日 16時) (
レス) id: d372c14226 (このIDを非表示/違反報告)
青磁(プロフ) - はじめまして。以前から、章大くんが初めて肺水腫を発症したときのお話が読んでみたいなあと思っていたので、リクエストしてもよろしいでしょうか。もし記憶違いで既に書かれていたらすみません。 (2017年11月7日 23時) (レス) id: 42ee9097d5 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - リクエスト完結！ありがとうございます！！ (2017年10月9日 16時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - みかんさん» 完結いたしました〜！ご希望に添えれていれば良いですが^^;また遊びに来てください! (2017年10月4日 22時) (レス) id: 803a88353c (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - リクに応えていただき、ありがとうございます！！ドキドキしながら、切なくなりながら読んでおります。 (2017年10月2日 22時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年9月22日 12時
