ep20.RAGE（リク） ページ25
ダンボールが重なる忠義の部屋。
ここが空っぽになるなんて、考えても見なかった信五は、ん？と見せてきたビデオテープの埃をティッシュで拭く。
｢あぁ、お前らが小さい時のやつやな。
懐かしい……以外とこういうの、全部すばるがやってたんやで。笑えるやろ？｣
｢えぇー！すばるくん、やっぱり根暗やな 笑笑｣
｢よっしゃ。見るか？｣
手が止まることを自分で怒っていたくせに、信五はノリノリでリビングに降りていく。
忠義はビデオテープが沢山入ったダンボールを抱えて、連れて行った。
｢えっ？もう荷造り終わったん？｣
パソコンをカタカタしていた亮が2人に尋ねる。
｢いや、こんなんでてきたら手ぇ止まるやん？｣
忠義がレコーダーを扱えるはずも無く、亮に手渡す。
亮も何やかんや言いながら、配線していく。
──ﾋﾞﾘﾋﾞﾘｯ
｢……ついた。ついた！隆ちゃん若っ！｣
ボケーと寝そうになっていた忠義が声を上げ、飽きて音楽を聞いていたすばるとレシートを散りばめていた信五もテレビの前に移動する。
『行きますよ〜せーのでっ』
｢俺、こんな小さい時からこんなコトしてんのん？笑笑｣
隆平も本を読むのを止めて、いつの間にかビデオに釘付け。
数ヶ月前のことを、思い出していた。
こんなに大きくなったんやな。
“信ちゃん。
九州の旅館で、もう少しだけ、料理を学ばせてください
1年になるかも、３年になるかも、10年になるかもしれないけど、うちには必ず戻ります
それまで、また苦労をかけてしまうけれど、どうか俺の勝手を許してください”
3年制の専門学校卒業を間近に控えた忠義の引越しはもう3日後。
｢ただいまぁ！！｣
｢悪い、遅なった！！｣
お待ちかねのヤツらが帰ってきた。
同じ会社の名札を付けて。
｢何やってんのん？うわぁ！懐かしっ！｣
章大は【エクステリアデザイナー 】と書かれたソレを外しながら、スーツを脱ぎ、袖のボタンを外す。
今年1年限定のインターンシップというやつ。
忠義と共に高校を卒業し、希望のあの学部に入学してもう3年。年下の同級生も就活を始める頃。
｢すばるがそろそろ寝始めてるやん｣
裕も目を光らせて、テレビの前に座った。
そこで、テープは終了を告げた。
亮が次のビデオをセットした。
｢…これは……あ、俺らが小6の時やな。｣
それを聞いたすばるは急に寝転がっていたのを止めて、ソファーに胡座をかいた。
─────
青磁様よりリク作品です(*^^*)
ありがとうございます！
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light(プロフ) - 青磁さん» ありがとうございます(*^^*)了解しました！気長にお待ち頂ければと思います！ (2017年11月8日 16時) (
レス) id: d372c14226 (このIDを非表示/違反報告)
青磁(プロフ) - はじめまして。以前から、章大くんが初めて肺水腫を発症したときのお話が読んでみたいなあと思っていたので、リクエストしてもよろしいでしょうか。もし記憶違いで既に書かれていたらすみません。 (2017年11月7日 23時) (レス) id: 42ee9097d5 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - リクエスト完結！ありがとうございます！！ (2017年10月9日 16時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - みかんさん» 完結いたしました〜！ご希望に添えれていれば良いですが^^;また遊びに来てください! (2017年10月4日 22時) (レス) id: 803a88353c (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - リクに応えていただき、ありがとうございます！！ドキドキしながら、切なくなりながら読んでおります。 (2017年10月2日 22時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年9月22日 12時
