ep16.Prisoner Of Love《リク》 ページ12
ある日、それは、本当に突然だった。
「はいはい…って、吉江さんっ。どないしたんスか？」
信五がドアを開けると、外行きの小綺麗な格好をした彼女。
「よしえしゃんやぁ！」
亮は吉江に抱きついた。
1年生ももう残りあと数ヶ月。
春には人見知りで友達のいなかった亮が、やっと学校にも慣れてきて、精神状態も安定していた。
隆平は最近、学校帰りに友達と遊んで帰るようになって、まだ帰ってきてなくて。
「亮ちゃん、たーくんと一緒に公園で遊んでおいで。コレでお菓子買ってきてエエから。隆のも忘れんといてな」
吉江が500円も亮に渡した。
信五と裕は目を見開いて、お互いの顔を見た。
「ええのん？章ちゃんには、ないしょ やで？」
「当たり前や。私と亮ちゃんのお約束や」
すると、亮は大喜びで、2階に上がっていった。
すぐに忠義も降りてきて、2人で玄関を飛び出した。
「なに、どうしたん。まだ6時やで。しかもド平日」
今日は水曜日。裕はなんてない日に突然押しかけてきた彼女に疑問しかない。
エイトの子供たちはどうしているのか。
もちろん、吉江以外のスタッフもいるが…
「…亮の母親が見つかった。すばるは章大んとこやろ。二人から伝えてくれへん？私らもバタバタやねん。裁判になるらしいから、ウチに来たときの資料とか全部集めとかんと」
信五が早口の吉江を止める。
「さ、裁判って…どういうこっちゃ…」
「まさか、亮、母親んとこに戻ることになるんか？」
信五に続き、裕も尋ねる。
「とにかく、今は母親がどないな状況で見つかったんかも分からんし。今、浩晃さんが警察行ってるはるから」
二人は何も答えられなくなって、黙り込む。
「しっかりしぃ！アンタらの覚悟そんなもんやったんか？」
吉江は大きくため息をついて、帰っていった。
2人は母親の偉大さを知っていた。
すばるは夜10時を回って帰ってきた。
「ただいま…疲れた〜…はぁ…熱下がらへんなぁ。ずっとグズっててアカンわ」
ネクタイを外しながら深く息を吐く。
「すばるくん、おかえりぃ！」
「しぃっ！笑 もう寝る時間やろ。静かにしなさい、亮」
「えへへっ。しょーちゃん、げんきやった？」
「おん。ほら、はよ寝ぇ。おやすみ」
「おやすみなさ〜い」
すばるは上下セットアップのパジャマの亮の頭を撫でて、風呂場に向かって行った。
「どうしよ、俺、言われへんよ…」
「…ほんま。何て言うたらええねんな…」
また裕と信五は顔を見合わせた。
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light(プロフ) - 青磁さん» ありがとうございます(*^^*)了解しました！気長にお待ち頂ければと思います！ (2017年11月8日 16時) (
レス) id: d372c14226 (このIDを非表示/違反報告)
青磁(プロフ) - はじめまして。以前から、章大くんが初めて肺水腫を発症したときのお話が読んでみたいなあと思っていたので、リクエストしてもよろしいでしょうか。もし記憶違いで既に書かれていたらすみません。 (2017年11月7日 23時) (レス) id: 42ee9097d5 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - リクエスト完結！ありがとうございます！！ (2017年10月9日 16時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - みかんさん» 完結いたしました〜！ご希望に添えれていれば良いですが^^;また遊びに来てください! (2017年10月4日 22時) (レス) id: 803a88353c (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - リクに応えていただき、ありがとうございます！！ドキドキしながら、切なくなりながら読んでおります。 (2017年10月2日 22時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年9月22日 12時
