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ほぼほぼ完成形に近付いた俺らは、思わず一瞬の間が空いてしまう。
「ええやん。笑」
すばるの笑い声にヨコと2人で照れつつ。
俺らは楽屋に戻った。
「…ったく、誰や。アイツにペン持たせたんわ」
そこにいたのは沢山の色鉛筆やカラーペンたちを乱雑にぶちまけているヤスだった。
「今日は、もう帰れって。アホ」
「えー、でもあと少し。ほら、こんなふうにして衣装の雰囲気は変えんと軽くできひんかな〜って相談したらオッケーやったし、ほんで今皆のを…」
見せられた絵を覗く。
青を貴重とした衣装が余計な部分を省いて、かつ次の衣装が見えないようになっていて、今までより大幅に布が少ないのに、ぱっと見では印象が変わっていない。
「そんなん、衣装さんにあと頼みぃ。あと6色分も描いとったら、お前死ぬで」
「嫌や〜中途半端に渡したら迷惑なだけやっ」
ヨコもジャージを脱ぎながら言うが、ヤスは1回も俺らと目を合わせずに、ずっと机の紙を見つめていた。
しばらくして、大倉も丸も楽屋に戻ってきた。
俺達がもう帰る支度を終えても、まだヤスはペンを止めない。
「ヤス。こっち向いてみ」
すばるの声に手を止めたヤスは少し怪訝な顔をした。
「っ〜…いったぁ…」
こめかみを抑えている。
手元に集中していたからか、気を緩めたために目が眩むようで…あちこち悪いのぅ、お前は。
「気持ちはよぉ分かったから」
俺はやっとペンを置いたヤスをゆっくりと立ち上がらせて、一応、着替えを済ませているヤスをひとまずソファーに寝かせた。
「ほれ、熱測って。お前、明日…」
「休まれへんよっ！アーティストさんから昨日ご丁寧な連絡も貰うてんねんからっ」
カバンの中に体温計は入れてあるくせに。
ゴソゴソと俺はソレを手渡し、明日のジャムセッションのことを考えていた。
前々からヤスと仲が良いと有名なアーティストで、お互いのファンも楽しみにしているだろうと思う。
「そう思うなら体調管理ぐらいしっかりせぇ！」
「…っ…怒られた。笑」
「笑いごととちゃうやろ！」
「もう、大きい声出さんといて。頭痛いねん」
ヤス鳴った体温計を見ずに俺に渡してきて、両腕で目を覆っていた。
「数字言わんといてや?もう今日は帰るから」
おう。はよ帰れ。9度近いぞ、何やっとんねん。アホか？いや、アホやな。
そんな言葉は、全部胸にしまって。
「そうやね。今日はゆっくり休んで」
丸みたいに素直にそう言ってやれば良かった。
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light(プロフ) - みづきさん» ありがとうございます(^o^)次も恐らく安田くんですね（笑）そのときにはまた「好きな小説」と言っていただけるよう頑張ります! (2017年9月19日 21時) (
レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - そら。さん» ありがとうございます(^o^)ウルウルだなんて、嬉しいです。これ以上苦しめるのは心が痛みましたので、ハッビーエンドで（笑）また新しく書き始めるときには遊びにいらしてくださいね (2017年9月19日 21時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - とても好きな小説だったので完結してしまって悲しいです(;_;)ぜひまた安田くんの小説書いてください！楽しみにしてます！ (2017年9月18日 20時) (レス) id: 843d8c558c (このIDを非表示/違反報告)
そら。(プロフ) - お疲れ様でした！メンバーの絆を感じてウルウルしました（笑） (2017年9月18日 13時) (レス) id: 79ad3a88fd (このIDを非表示/違反報告)
そら。(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても大好きな小説だったので更新が終わる寂しさもありますが、ハッピーエンドに終わってよかったです！！ (2017年9月18日 13時) (レス) id: 79ad3a88fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年7月19日 15時
