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『ヤスは…何も望んでへん。ただ無事に仕事したいけど、出来へん自分が1番嫌いやと』
すばるの声は透き通るように澄んでいて、それでいて、力強いものだった気がするんやけど、その時ばかりは、そんなこと忘れるように弱々しかった。
亮が立ち上がった。
「アホか。ええ奴すぎやろっ！あんなんっ…異性でも無理矢理なんて嫌やろうに、男として侮辱されて、好き勝手にされて！仕事やって操られてんねんで！？」
確かにヤスの本心は分からないし、いくら何でも、優しさと遠慮を履き間違えているように俺にも思えた。
「…それで？スタッフに襲われました〜って？eighterの前で言わすつもり？警察沙汰で裁判にでもなってみぃ？世間に公表することになるんやで」
ヨコは低い声で俯いたまま言った。
「そんなこと言うてへんやん！よくあるやん、女性の方が被害届とか出してんのん！そういう対処せぇへんと、また同じこと繰り返すんちゃうの？」
『そんなん一般女性の話やろ！…俺ら…アイツはアイドルや。なんのために今までヤスが頑張って、俺らに相談もせず我慢してたと思う！？お前のためやろ！俺らのためやろ！？』
また吠えた亮に、すばるの音声は割れそうになるほど響いていた。
マルの目が少し潤んでいた。
「…そんなこと言ったって、ヤスも人間やん。そもそも…あんなんで、仕事なんて、最近まともにできてへんやんか」
そうだ。今日、ヤスが仕事ドタキャンしたんやった。
1日ってこない長かったっけ？
扉が開いた。
亮は、その姿を見て、黙って座った。
「…ここ座りぃ」
真っ赤な目をしたヤスだけが中に入ってきて、板橋くんが一礼をして扉を閉めるので、大倉が隣の席をポンポン叩く。
座ったヤスはまず1番にパソコンの方を向いた。
「渋やんっ！ごめん、ごめんなさい。俺っ」
『大丈夫、大したことないから、な？』
手が届かなくて、すばるはもどかしそうな表情。ヤスはボロボロと泣き出した。
俺は空気を変えたくて、気持ちを【世間の思う銭ゲバアイドル】モードにし、何とか口を開いた。
「ヤス、すばるやって大丈夫、言うてるやろ。ほら、もう泣きやめや?男やろ」
いかに軽はずみな発言か、すぐには気付かなかった。
「…ｱﾊﾊｯ…せやんなぁ…こないメソメソしとるからかなぁ…俺、男やねんけどなぁ」
ヤスを傷付けた。
人を笑わせるってこういうことやったっけ？
いや、今の俺は最悪で最低や。
やっとそう気付いた。
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light(プロフ) - みづきさん» ありがとうございます(^o^)次も恐らく安田くんですね（笑）そのときにはまた「好きな小説」と言っていただけるよう頑張ります! (2017年9月19日 21時) (
レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - そら。さん» ありがとうございます(^o^)ウルウルだなんて、嬉しいです。これ以上苦しめるのは心が痛みましたので、ハッビーエンドで（笑）また新しく書き始めるときには遊びにいらしてくださいね (2017年9月19日 21時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - とても好きな小説だったので完結してしまって悲しいです(;_;)ぜひまた安田くんの小説書いてください！楽しみにしてます！ (2017年9月18日 20時) (レス) id: 843d8c558c (このIDを非表示/違反報告)
そら。(プロフ) - お疲れ様でした！メンバーの絆を感じてウルウルしました（笑） (2017年9月18日 13時) (レス) id: 79ad3a88fd (このIDを非表示/違反報告)
そら。(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても大好きな小説だったので更新が終わる寂しさもありますが、ハッピーエンドに終わってよかったです！！ (2017年9月18日 13時) (レス) id: 79ad3a88fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年7月19日 15時
