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そのまま学校に来なかった親友に会いに行こうと思いながら上靴を脱いでいると、コツコツとヒールの音がして、俺は顔を上げた。
「あ、授業終わった？病院、行くで。章ちゃんちょっと、ホンマに具合悪いみたいやから、アンタも1回顔出しとき」
俺の4つ上の姐さんは、高校1年生。
髪の毛もピンクのゴリゴリのヤンキー時代だ。
「あら、たっちゃんはどないしたん。学校来てるやろ？」
「え？今日、お休みだよ。担任の先生に聞いたら、タツ本人から電話で休みますって連絡あったって」
普通の家庭なら、学校から親に折り返す電話をするだろうが、昨日兄の発作の連絡もあったことだし、翌日、親友がいないこともよくあったからか、何の疑いも持っていなかったようだ。
「…アンタそれまずいわ。信五さんに電話するからちょっと待ってな」
姉ちゃんに頷いて、脱いだ上靴を下足箱に入れようと自分のところを開けると、ガバァァァっと砂が落ちてきた。父さんがどっかの国で買ってくれたシューズが無い。
まさかと思いながら、親友のところを開けてみると、砂まみれの中にボロボロの上靴。
「ドラマみたいなことしはるんやねぇ、アンタの友達は…今度きっちりしばいたるからな」
姉ちゃんはケータイを折ってしまいそうで、また俺は無言で頷いた。
俺のはその日、上靴のままで姉ちゃんの初心者バイクにまたがり、街中を走り回った。
月が見え出した頃に見つけた親友は、やっぱり泣いていた。
「章ちゃんに会った？」
姉ちゃんの問いかけに、彼は涙を拭きながら頷く。暗い公園のベンチに座っていた。
「サボれて嬉しいって言ったら、怒られた。学校行きたくないなら替わってや！って、そしたら、大きい声出したからか、章ちゃん、また具合悪なってしまって…俺のせいや…それに…またサボってしもうた…もう学校行きたない…」
「アンタまだ真っ向勝負もしとらんのに学校行かんの？ちゃんとイジメっ子と戦い！自分の言ったことが原因でもあるんやから！」
今思えば、姉ちゃんのアドバイスは斜め上を行っていると思う。
「無理だってぇ…俺も学校行きたくない！」
俺もそんなことを言っていると、コツンコツンとゲンコツが俺らの頭に飛んできた。
「勝負する前から諦めんの！ほんなら、とりあえず形から入るか…姉ちゃんが強くなる魔法かけたるわ」
そう言って誰かに電話をして数分後。
特攻服のおねえさんたちが、車で迎えに来た。
姉ちゃんはバイクで、俺達が乗り込んだ車の前を走っていた。
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light(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!少し長くなってしまいましたが、そう言ってもらって嬉しいです！2章もよろしくお願いします(*^^*) (2017年9月23日 11時) (
レス) id: 803a88353c (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 「あ」何度も何度も読み返しています。何度も読んでもよいです！ (2017年9月22日 20時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - みかんさん» お気遣いありがとうございます!まずは今のお話を完結させますので、お楽しみにしていてくださいね! (2017年9月15日 23時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - 奏空さん» お久しぶりです(｡>艸<)ありがとうございます！了解しました〜知識が無いので難しいですが、頑張ります。お待ちくださいね (2017年9月15日 23時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 早速ありがとうございます。続きを楽しみに待ちます！そして、今回のお話が終わったら他の方のリスエストへ移っても大丈夫なのです！どのお話も楽しみにしています！ (2017年9月15日 1時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：light | 作成日時：2017年7月9日 17時
