《5》 ページ28
すばるは眠る亮が起きてしまうほどの声量で訴え掛けた。
「お願いします!!お願いやから、ホンマに、もう何でもするから、な！？行かせたってくれよぉ」
「な！？って言われても 笑 別に俺、行っちゃダメだとか言ってないしね？和？」
潤は笑っていた。
「う、うーん、まぁねぇ。来るなって言ってるのは学校でしょう？」
和也も顎に手を当て考え込む。
「そうなん？俺、こんなんやから…病気やから行ったらアカンの?」
「あぁ、亮くん…ダメなんかじゃないよ。少しだけ、皆よりいっぱい考えることと、気をつけなきゃいけないことがあるだけだから」
体を起こした亮は、病院独特の匂いにしかめっ面をした。
「章ちゃんは？大丈夫やった？」
「うん、さっき目覚めて点滴してる。終わったら帰れるし、問題ないよ」
潤の言葉に亮もすばるもそっと胸を撫で下ろす。
「…そいじゃ、オイラたちの出番かな？」
「俺はこのために去年説明会に出たからな」
お得意のビジネス交渉には、智と信五が向かった。
「信ちゃんたち、何しはるん？」
「それはな、聞いたらあかん…笑」
裕はシッ！と人差し指を立て、隆平に苦笑いした。
翌朝、二人はニコニコでリュックを背負った。
亮のには章大のお弁当も入っている。
「ええか？具合悪なったら誰っでもええからすぐ言うねんで。山登りの時以外は、2人でずっとおること。農業体験のときは、虫にビックリして大きい声出すのん、なるべく気を付けて。薬を呑んだら、伊藤先生に報告すること。」
「うるさいなぁ、分かってるって!すばるくん心配しすぎやねん」
亮はブスっと口を尖らせた。
「それから、章大は、飲んだ水とかお茶の量は潤に貰った紙に絶対書いとくんやで。嘘書いたらアカンで。それから…」
「もう！何やねんてぇ 笑」
章大は笑っていた。
すばるは少しだけかがんで、双子に目線を合わせた。
「絶対、楽しんで帰って来ること。…一生の思い出に残るようにすること」
そう言って頭を同時に撫でたすばるは、少しだけ泣きそうになった。
「「行ってきまーす！」」
“一生の思い出”
その一生がどれだけ長くても短くても、最高で最強の思い出になると分かりきっているのは、2人で一緒にいられるから。
━━━━━━━━━━━━
これにてこのお話は完結です。
素敵なリクエストありがとう御座いました〜♡
続いてもリクエストからの予定です!
コメント、評価お待ちしてまーす！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
light(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!少し長くなってしまいましたが、そう言ってもらって嬉しいです！2章もよろしくお願いします(*^^*) (2017年9月23日 11時) (
レス) id: 803a88353c (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 「あ」何度も何度も読み返しています。何度も読んでもよいです！ (2017年9月22日 20時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - みかんさん» お気遣いありがとうございます!まずは今のお話を完結させますので、お楽しみにしていてくださいね! (2017年9月15日 23時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
light(プロフ) - 奏空さん» お久しぶりです(｡>艸<)ありがとうございます！了解しました〜知識が無いので難しいですが、頑張ります。お待ちくださいね (2017年9月15日 23時) (レス) id: 3b3f1b5c96 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 早速ありがとうございます。続きを楽しみに待ちます！そして、今回のお話が終わったら他の方のリスエストへ移っても大丈夫なのです！どのお話も楽しみにしています！ (2017年9月15日 1時) (レス) id: 7c86a26d92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：light | 作成日時：2017年7月9日 17時
